脳脊髄液の還流が滞るとどうなるか

 脳脊髄液は脳の中の脳室という小さな空間で作られ脳と脊髄
の周りを循環している透明の液体になります。脳室からくも膜
下腔へ流れ、脊髄を通って下方向に流れ仙骨や尾骨迄到達します。

 脳や脊髄を衝撃から守ったり、脳や脊髄に必要な栄養を届けま
す。また老廃物や不要な物質を血液に戻して排出します。頭()
や背骨の中の圧力を一定に保つ役割も担っています。
 脳脊髄液は脳室で一日に約500ml作られ体内には常に150ml
存在しています。常に還流して古い脳脊髄液は入れ替わり血液
に戻され、体内の総量は一定に保たれます。
 この脳脊髄液の還流が停滞すると、脳圧が高くなります。脳圧
の急上昇は危険な状態に及ぶので体はこれを回避するために、
下部である尾骨、仙骨に急激な痛みを発生させます。ナイフで
2
3秒おきに刺されるような痛みが起こるので身体に衝撃が走
ります。予兆としてはだるさ、疲労感、倦怠感、集中力の低下、
頭痛、むくみ、背中や肩の凝り感、腰仙部の鈍痛等があります。
この時点で体はSOSを発しています。全ての活動を休止して
養生するようにします。

  どのような症状でも体は事前に必ず警告サインを発します。
警告を無視して無理をしてしまうと大変な事態に至ります。脳
脊髄液の停滞は心身からの最終警告という認識を持つようにし
ます。


【日本伝承医学の治療と家庭療法】
 尾骨、仙骨の痛みでは日本伝承医学では頭頂部の一発叩打法
を用います。
ふり操法で停滞している脳脊髄液の還流を促します。
背景には脳の炎症、脳圧の上昇があるので自律神経調整法を用
います。尾骨、仙骨部の痛みは肉体疲労以上に精神疲労が存在
しています。心身共に限界に来ている認識をもち養生が必要です。
 家庭療法としては脳圧を下げるために脳の炎症を除去する頭部
冷却を必ず行ないます。脳内に新鮮な血液を送り込むために首
筋の冷却も必要です。

 食生活では小麦粉(ぱん、パスタ、麺類等)は禁物です。サラ
ダ油、マーガリンは脂肪酸とグリセリンの分子が結合した化合
物で食べるプラスチックと言われ人間の細胞にダメージを与え
るので使用は控えます。体は食べたもので作られるので食生活
の見直しは重要です。

 脳脊髄液が滞っている人の大半が水の摂取が足りていません。
水の代わりに薄めたお茶等で代用している方がよくみられます
が、お花にお茶をかければ枯れ、金魚の水槽にお茶を注げば死
んでしまうように、人間の体にも純粋な水が必要です。
 「心臓はナトリウムで動き脳は糖で養われる」と言われるよう
に、適度な塩分、適度な糖分は大事です。塩分が足りなくなる
と心臓のポンプ作用が低下するので、血液の循環が悪くなると
脳脊髄液の循環も停滞していきます。糖質を控えてしまうと脳
が養われなくなるので脳脊髄液が還流できなくなります。
 夜は10時の就寝を心がけます。この時間帯に床に就くことで
代謝がよくなります。このように家庭療法としての「食・息・
動・想・眠」に気を付けて過ごすことは症状を改善するために
は必須となります。

≪参考文献≫
     日本伝承医学の家庭療法~食・息・動・想・眠
     仙骨の重要性
     仙骨発作痛
     脳疲労