頸椎狭窄症
首の脊柱管が狭くなり神経(神経根)が圧迫される病状を頸椎
狭窄症(頸部脊柱管狭窄症)と言います。首の骨は7つの椎骨(つ
いこつ)で構成されています。この椎骨が連なってできるトンネ
ル状の空間を脊柱(せきちゅう)と言います。
この柱の中を脊髄(せきずい)が通っていますが、脊髄は頭蓋
骨の底にある大後頭孔(だいこうとうこう)という穴から、第1、
第2腰椎(ようつい)迄を還流しています。頭蓋骨の穴から脳の
延髄につながる構造になっているので脊髄は脳から脊柱を通り
還流しているということになります。脊髄は脳の延髄から続く
中枢神経で脊柱管の中を通っている神経本体で、この中枢神経
から左右一対に出ている神経根(しんけいこん)が圧迫されるこ
とで、首、肩、腕、手指に痛みが発症します。
寝違えたり、首をひねったり、急激に後ろを振り返ったり、
上を見上げたりする動作はあくまで引き金であり、根底には脊
柱の生理的カーブにゆがみのひずみが起きていたのです。つま
り頸椎狭窄症は、その部位だけを診るのではなく、内臓機能(肝
臓胆のう、心臓)を整え、体のゆがみのねじれを正していかな
ければなりません。また薬剤等の痛み止めは一時的に痛みを封
じ込めているだけなので長期に及ぶ服用は極力避けるようにし
ます。
薬剤等の化学物質が血液中に入ると体はそれを異物と判断し
て防衛し始めます。免疫系が稼働し炎症反応を引き起こし、
白血球の数値が一時的に跳ね上がり急性白血病と診断される場
合があるからです。
体に痛みや違和感が生じたら、それは少し体を休めましょう
というサイン、警告だと思ってください。満身創痍でがんばっ
てきた自分自身に少し休暇を与えるようにしてあげてください。
人間には仕事や家事、対人関係から離れて、何もしないで
ぼーっとする日が必要です。ひとりでのんびり過ごすことでス
トレスホルモン(コレチゾール)が下がり、心身の緊張がゆるみ
不調が改善されていくからです。
≪参考文献≫『人体積み木理論・バナナ理論』 著:有本政治
「頚髄神経」
「首のこり」
「頸椎の変形に関する考察」