頚髄神経

 首には神経と筋肉が複雑に入り込み、脳に栄養を送り込む重要
な太い血管が通っています。首の上部(上部頸椎)には生命を維
持する役割を担う脳幹の一部が位置します。脳幹は自律神経系、
脊髄・筋肉系、内分泌系、免疫系という4つの仕組みすべてに
関係していて、脳幹が正常に働くことで健康な身体が保たれます。
脳幹の最下部を延髄(えんずい)と言い、脳と脊髄をつなぐ中継
点になります。この延髄は頸椎1番、2番のすぐ後ろに位置する
ため、首は脳の一部とも言われます。

 脳幹に熱がこもると(脳の炎症)、頚髄(けいずい)から出てい
る8対の末梢神経が阻害され首の違和感や手指のしびれ等が発症
します。改善するためには局所だけをみるのではなく、根本要因
である脳の炎症を除去する必要があります。
人間の脳は一日の終わりに疲弊し熱をおびてきます。炎症を除去
するためには就寝時の氷枕での後頭部、アイスバッグでのひたい
や首筋の局所冷却が有効になります。心身の疲れを次の日に持ち
越さないために、日課として必ず実践するように心がけます。
 日本伝承医学では頸椎調整法、自律神経調整法を用いて脳内
の炎症を除去していきます。基本操法で脊柱のねじれのゆがみ
をとり、位置異常を起こしている頸椎を正常に復し、頚髄から
の末梢神経の障害を治します。
 神経系は環境やストレスによってもたらされる情報に速やかに
対応し、その情報に応じて生体を調節する器官になります。
神経系は電気信号を媒介として情報を処理するため、骨に電気
を発生し骨髄機能を発現させる日本伝承医学の治療が著効を示
します。また日本伝承医学の自律神経調整法は神経可塑性を促
すことができるため、一度遮断された神経系に新たな神経回路
を生み出し、失われた機能を改善することができます。これが
世界で類をみない治療法と言われる所以であります。

神経可塑性とは・・・神経可塑性(しんけいかそせい)とは、遮断された
神経網を新たな回路でつなげていく、本来人間に備わっている自己治癒力
になります。日本伝承医学はこの神経可塑性を促すことができる治療技術
になります。今起きている症状を悪い事と思うと脳は事象(症状)をその
ようにインプットしていきます。自身の起きている症状は命をつなぐ正へ
の対応の姿なので悪い事と思わないようにすると気もちがらくになります。