日本伝承医学の股関節治療
 

左股関節の症状は心臓との関連から発症し、右股関節は肝臓
(胆のう)との関連から生じます。両股関節の場合は、心臓、
肝臓(胆のう)の両方になります。
股関節に現われる症状は患
部だけではなく、このように内臓との関連の中で捉えていかな
ければなりません。
 肝心要(かんじんかなめ)と言われる、心臓、肝臓(胆のう)
は、命の源(みなもと)である血液の循環・配分・質の保持に
最も関連する、要(かなめ)の臓器になります。これらの機能が
低下すると免疫力も低下してしまいます。
 心臓の形状ポンプの収縮(血液の循環)を助けるためには、
上体は右ねじれを起こし、左股関節の寛骨臼と大腿骨骨頭との
位置関係に片寄りを生じさせます。
血液の質を司る胆汁(たんじゅう)の分泌を守る為には、胆のう
をしぼりこむために上体は左ねじれを起こします。右肩を前下方
に巻き込み、右鼠径部を縮め込む体勢をとり、右股関節に変形
をもたらします。
 股関節の障害、違和感、痛みの根底には、心臓、肝臓(胆のう)
の機能低下による、血液の循環・配分・質の乱れが存在してい
ます。日本伝承医学では、全体のねじれのゆがみをとることで、
心臓のポンプ作用を高め、充血している肝臓機能を正し、胆汁
の分泌を促進させていきます。
 体に生じるねじれのゆがみをそのままにしておくと、深部で
ある内臓機能に障害を引き起こし、股関節、膝に支障が生じて
きます。股関節、膝に痛みや違和感がある場合は、12週間毎
の受診をお勧めします。
参照:有本政治著 「股関節障害と変形性股関節症について

【なぜ2週間に一度の治療が有効か】
 血液の中でも免疫力を司るのが白血球になります。白血球は、
身体に侵入してきた細菌やウィルス等の病原菌から身体を守る
免疫細胞になります。大きく分類するとリンパ球、単球、顆粒球
に分けられます。

 正常な血球には寿命があり、赤血球が約120日間に対し、
白血球の寿命は約2週間とされています。生活していく上で約2
週間というリズムは重要な意味をなします。心臓、肝臓(胆のう)
機能を高め免疫力を上げていく為にも2週間が望ましいと言える
所以になります。

参考文献:有本政治著
股関節から大腿部の側面の痛み、痺れ、力が入らない症状の考察