特に鎖骨と第1肋骨の間を通過している筋肉にコリが起こり、また鎖骨
と第1肋骨のすき間を狭くするような、骨の変位が発生しますと、このすき
間を通過して、腕にいくすべての神経・血管(動・静脈)の流れを阻害する
ことになるのです。これにより、手、指のシビレ感、冷感、バネ指、こわば
り等が発生する、最大の原因となっているのです。手にシビレ、冷感、こ
わばり等は、首(頸椎)に問題があるのではないかと思っている人がほと
んどです。また最近では脳梗塞、脳血栓が起こっているのではと心配さ
れるかたが多くなっています。しかし、手のシビレ、冷感、こわばり・バネ
指等の原因の大半は、体幹部の捻れに起因した首の修正の持続にあっ
たのです。
 この首の修正は、鎖骨・肋骨にとどまらず、頸椎にも波及します。頸椎
の3番、4番はアゴの関節(顎関節)を動かす支点として作用する個所で
す。物を動かす場合、支点となる場所は重大です。ここが安定してないと
物を正確に動かすことができません。ガク関節の支点が狂うということは、
この状態の長期持続で、ガク関節症へと発展していくことは必然となって
いくのです。
 体幹部の捻れは、その上部に位置する首、顎関節にも、このような機
序で影響を与えているのです。

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