これらのタイプの女性は骨盤部の前傾が極度に大きいのが特徴です。
これを修正するのに積木の積み方を変えることでは対応しきれなくなった
場合には、もっと違う対応処置を必要とします。この異常バランスのとり方
が前述の乳房肥大化であり、今回、テーマとする子宮後屈、顎関節症な
のです。
 骨盤の前傾が極度になった場合、骨盤内部にあります移動、可変の可
能な器官であります子宮を後傾させることで、前方への傾斜をくい止めよ
うとするように作用するのです。
 本来、前傾した状態になっている子宮が、後方に回転を起こした姿が
「子宮後屈」なのです。子宮後屈の女性が不妊や流産しやすくなることは、
産科の常識となっています。しかし、これがどうして引き起こされていくか
は何も解明されていません。


 二足直立を果たした人類は、この縦長な構造体を重力線上にバランス
を保つことが一つの命題であります。これを達成する上では、あらゆる手
段を用いて、幾重にも対応策を用意していないと、この命題は達成できま
せん。これも生きるための対応と捉えてよいでしょう。
 次に、人体の頭部におこる顎関節症という歪みも下部構造のひずみが
大きく、上部の頸椎カーブや頭部の前方凸出でも対応できなくなった場合、
動く関係を総動員して対応します。この姿が、顎関節の前方移動を発生さ
せる最大の要因として働くのです。この状態の長期持続が顎関節症を引
き起こす機序となっているのです。これに捻れの歪みが加味されることは、
言うまでもありません。

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