胆のうは、肝臓で作られる胆汁という消化液を“袋”に
貯蔵し、食物が胃から小腸に入ってくると、水風船のよう
な袋を収縮させて、胆管を通して小腸に送る作用を担って
います。胆汁という体液の「循環・配分・質」をコントロ
ールして、生命維持に関わっているのです。この胆のうに
機能低下が生じた場合必要な量の胆汁を胆管を通して送る
働きに異常が発生してきます。また胆汁の質(濃度)にも変
化が生じてきます。この場合の対応処置として、胆のうに
“石”を作ることにより胆汁の流れと質(濃度)の調整を図
っているのが胆石の真の姿なのです。
 例えれば、川の水を早く流すためには、川幅を狭くする
ことや川の中に石を置くことで、流れと速さを変えていま
す。これと同様のことを胆のうは“石”を形成することで
達成しようとしているのです。胆汁を速く小腸に流すため、
そして胆汁の濃度を調整するためにわざと“石”を形成し
ていたのです。

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