胆のうは人体の右側に位置しているため、胆のうが肥大したり、炎症をも
ったりすると、機能低下した胆のうを保護しようとするために、右腰部から
側腹部にかけて筋肉を固めていきます。この状態が続くと脊柱を歪め、腰椎
を右側に傾け、腰椎と胸椎の移行部に捻れの歪みを発生させます。そして右
腰部からでん部、坐骨(ざこつ)、大腿部の後側と外側に痛みとしびれが発生
します。
胆のうは人体の右脇腹にあり、胆のうの機能低下は、その周辺の筋肉を固
めることで内臓を保護しようと働きます。これにより人体の右側の筋肉や関
節に様々な症状が出やすくなります。坐骨神経痛も右側に出やすくなります。
しかし反応は右側面だけではなく、胆のうの機能低下が心臓や、すい臓にま
で影響してきた場合には、左側面にも同じような症状が起こります。特に左
側は偏頭痛、左股関節痛の症状として現れます。
このように胆のうの機能低下は全身の筋肉、関節の痛みと大きく関わって
いきます。右肩や首筋から背中にかけての痛み、関節の節々、股関節や側腹
部等に痛みが生じた場合は、その現象だけをみるのではなく、胆のう、そし
て肝臓という臓器の弱り、機能低下から、起因しているということを忘れて
はなりません。体の痛み、症状を緩和していくためには、根本的には体の内
部からの機能回復をはかることが先決です。 次のページ