そしてもっと血液に熱がこもってくると、この血熱を取り去ろうと体は胆
  汁だけでなく、すい臓のすい液までも 総動員し、体液を変えていこうと
  します。体液、血液の働きを最後まで守り抜こうとするのです。心臓機能
  の弱い人はこのような観点から胆のう機能が弱り、すい臓にまでも機能低
  下を生じさせて行くことになります。
   また心臓が弱い人は、胆汁の分泌不足により心臓にこもった熱を処理し
  ようとするため、上半身に大汗をかく傾向があります。発汗することで余
  分な熱を体外へすてようとするのです。そして発汗面積を拡大するために
  上半身を太らせ膨張させていきます。遺伝的に心臓が弱い人は、このよう
  な理由で太っていくので、これを無理なダイエットでやせてしまうと、心
  臓にこもった熱を排出することができなくなり、ますます心臓に負担をか
  けてしまうことになります。
   心臓と胆のうは密接な関わりがあります。これらは共に収縮することで、
  袋から血液や胆汁を噴出させているので、同作用を有する器官とみること
  ができます。
  また子宮や精のうも胆のうと同じ作用を有する袋となります。似たものは
  似たように働くという観点で人体を探求していくと、身体各部の関連性が
  改めてわかり、認識されていきます。
  体に生じる様々な症状は、その個所を部分的にみるのではなく、全体との
  関連性の中で見ていくと、今まで気づかなかった真実が明らかにされてい
  きます。                    次のページへ