人体の体表であります皮膚に発生する疾患は、内部の異常な熱や体内
毒素を処理するための“非常対応”という本質を見逃してはならないので
す。
 皮膚病は体内の“熱”をすてるシステム及び体内毒素の処理システムに
限界が生じ、非常対応の第一段階として皮膚上から皮膚炎という形で
体外に“熱”と“毒素”をすてているのです。けっして悪い反応ではなく、命
を守る上で必要な“対応”の姿であるという認識が重要になってきます。
 人体に生じる皮膚疾患のすべてはその根拠と機序を正しく認識すれば、
どう処置していけばよいのかという解答はおのずと導き出されます。
 病とは、“熱との闘い”であり、その熱を処理する第一段階の対応が各
種皮膚疾患の根拠と機序にあたるのです。
 この認識なくして、適切な処置を施さず、ただ消すことだけに終始するこ
とは第二段階の命を守るシステムにスイッチをいれることになっていくの
です。

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