(二) 体表にできる腫瘍(オデキ)、潰瘍による対応



 命を守る対応の第二段階は、体表にできる腫瘍(オデキ)という対応手
段をとっていきます。体表の腫れ物は、ある面皮膚病のまとまった形と
いう見方もできます。故に皮膚病と重複した形での解説となることは否
めません。
  「皮膚病としての対応」の項で解説してあります、口唇ヘルペス、帯状
疱疹、難治性の皮膚病(掌蹠膿疱腫ショウセキノウホウシュや潰瘍性皮
膚病など)は、第二段階の項に入れて考えられる対応の姿です。
 皮膚病との違いは、深部にまで病変が及んでる点です。腫瘍・潰瘍が
これに相当します。体表からだけの熱の放出では対応できなくなった場
合、内部の深い部分から直接体表までルート(トンネル)を作り、体外に
熱と毒素をすてていくのです。


 例えれば、“火山”の姿に相当します。地球内部のマグマが地表面に
火山という“穴”を作って、内部の熱エネルギーを噴出している姿と相似
象です。
 皮膚病と腫れ物を地球表層に置き換えて説明しますと、皮膚病は地球
表層に起こる地震に似ています。内部の熱エネルギーをすてるために、
地球表層をゆすって地層にずれや小さな穴をあけて、小刻みに熱をすて
ているのです。これだけでは内部エネルギーをすてられなくなると、“火
口”というルートを使って、“爆発”を起こし、一気に内部の蓄積した熱エネ
ルギーをすてるのです。つまり皮膚病は地震の姿と同様に、腫瘍や潰瘍
を作ることによって、“火口”というルートを使い、内部の熱と毒素を直接
体外に排出していたのです。


 いわゆる“オデキ”は口が開くまでは、腫れと熱と疼痛を伴い、つらいも
のです。口が開いて内部の膿が出始め、深部の“芯(シン)”にあたる部分
が排出すると、後は自然に良能していきます。火山が爆発し、内部エネル
ギーが噴出すると、火山の噴出が鎮静化していくのと同等です。
 歯痛のとき、虫歯になっている歯にドリルで穴を開けてもらい、内部の
圧力を取り除くと、歯痛がうそのようになくなる現象とも多少似ています。

次のページへ