低下した生命力を高めるためには、“電気”を補充・充電することです。
そのための方法、技術として日本伝承医学は世界に例のない理論と技
術を構築しています。誰でもができる家庭療法として、簡単で単純で、短
時間でできる技術になります(技術の概要の項参照)。安全性が高く、寝
たきりのかたでもベッドサイドからのアプローチが可能です。
 家庭療法として毎回取り組むためには、簡単で短時間にできることが
条件になります。これらすべての条件を満たしているのが日本伝承医学
の中の家庭療法としての技術です。これを可能にしたのが、命の物理に
基づいた電気の補充・充電法なのです。

 
 日本伝承医学の技術は、人体の「骨」と「水」(体液・血液)に着目し、技
術が構築されています。今まで誰も気づかなかった「骨と水」に対する“知
見”が技術のバックボーンになっています。
 この技術を理解していただくためには、この技術の背景となっている理
論をしっかりと身につける必要があるのです。この認識なくして、この技術
を有効に作用させることはできません。単なる“ものまね”では、あるレベル
までしか効果を発揮できないのです。また、この技術に他の技術を混合さ
せて使用すると、刺激の相殺が起こり、“もとのもくあみ”状態にもどってし
まいます。何のために技術を行使したのか、まったく“ムダ骨”と化してしま
うことを理解しなければなりません。
 日本伝承医学の技術は、骨に電気を発生させることで、人体の上下左
右、内外に電位差を作る方法です。そして、それを有効に流すために「ゆ
り・ふり」という全体の体動を加え、流動電位に変換する技術です。
故に余分な他の技術を加えてしまうと、せっかく作った電位差を消失させ
てしまうことになるのです。
「何もたさない、何もひかない」ことがこの技術の最も重要な認識なのです。
技術のかたちだけで、背景となる理論をしっかり学ばなければ、“ムダ骨”
と帰すのみならず、刺激過多により患者の生体反応が大きくなり、これを
修復するために患者は、生体防衛反応を作動させなくてはならなくなりま
す。発熱や身体のだるさ筋肉の痛み等が発生してきます。病気のかたや
高齢者の場合、発熱がきっかけで、生命に危険を及ぼすことにもなりか
ねません。


 人の身体に技術を施すということは、一歩間違えば、命に関わることを
理解せねばなりません。そのために、厳選して安全で効果のある技術を
家庭療法として提示しているのです。家庭療法といえども命に関わること
だということをまず認識していただきたいのです。技術とは単なる「技」だ
けで構成されているものではありません。「理」の部分をしっかり身につけ
症状や病気を捉えなおし、ご家族のかたの病への不安や恐怖をぬぐい去
ってあげられるだけの「知」をともなわなければ、日本伝承医学の技術は
行使できないことを肝に銘じていただきたいと思います。
 以下「骨と水」を詳細に論述してみましょう。

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