トマトのがんを科学的に分析すれば、カルシュウム欠乏、水分の不足、
チッ素過剰、あるいは異常気象の反復等、原因はあげられます。
 そして、生きる対応として、負の生命力を発現し、がんを発生させていま
す。しかし、見事に共存し、枯れて腐ることなく生をまっとうしています。
 人間の場合でも無意識にがんを局所に閉じ込めて、個体の生命を80才、
90才まで、保たれる例は多いものです。また他の病で亡くなった人を解剖
して、トマトのがん(石灰化)のようになっているのを発見されることが多々
あります。自然界にはこのトマトのがんに類似したがん的な例は数多く存
在します。“何もしないでがんと共存していく”という選択肢も十分に考えら
れるのです。 


 もっとたいせつなことは、がんというものが命を守る非常対応手段の最
終対応として、命の灯(火)を消さないために“負の生命力”を発現し、がん
細胞を増殖させることにより、命をつなぎとめてくれているという事実を知
らなければならないことです。そして、時をかせいでくれていることの事実
に気づいてほしいのです。
 この機を逸せず、個体全体の生命力、免疫力の修復に全力をあげ、衰
えた正常細胞を活性化させることにより、がんを発生させる必要のない
「場づくり」をすることが、もっとも肝要なことであります。これにより、がんを
自主退散させることは、十分可能だと考えられます。なぜなら、これはがん
発生の根拠と機序にのっとった方法であるからです。

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