類天疱瘡/自己免疫疾患
 

類天疱瘡(るいてんぽうそう)は、皮膚の表面と真皮の境に
ある基底膜部のタンパクに対する自己抗体ができることによっ
て起きる自己免疫疾患になります。
(指定難病162)。天疱瘡は表皮細胞間の細胞接着分子に対する
抗表皮細胞間抗体が関係しています。 
※自己抗体・・・自分自身を攻撃してしまう抗体
 皮膚や粘膜に水疱(水ぶくれ)やびらん、紅斑(赤い皮疹)
生じる自己免疫性水疱症で、口腔粘膜や性器粘膜に症状が出や
すくなります。口内の症状は脳内の炎症を除去するための対応
になります。熱の排出を口内で対処できなくなると性器粘膜に
水疱やびらんを発症させていきます。病状は炎症()から発症
し、熱をいかにすてていくかが命題となります。患部だけを
薬品等で封じ込めてしまうと体は熱の排出先を失い、症状を
深部に進行させていきます。体に起こる症状は、体全体との
関連の中でみていくことが必要です。 
 類天疱瘡は水疱性類天疱瘡、粘膜性天疱瘡、後天性表皮水疱
症に大別されます。水疱性類天疱瘡では、体幹四肢等にかゆみ
を伴う浮腫性紅斑(膨隆した赤い皮疹)や緊満性水疱(パンパン
に張った水ぶくれ)、びらん(表皮細胞がはがれてただれる状態)
等が発症します。粘膜類天疱瘡では主に眼粘膜や口腔粘膜に
水疱やびらんが生じます。喉や鼻、陰部、肛囲の粘膜に生じる
場合もあります。
口内に熱を帯びるので、小さい氷を口の中に入れて飴のように
なめていると炎症が引き、痛みが和らぎます。後天性表皮水疱
症は、四肢の外力のかかる部位を中心に水疱やびらんが生じます。
 自己免疫疾患は抗体検査(疾患別検出感度)により病名が判定
されますが、病状が現われていても検査では陰性の場合があり
ます。症状の発症状態により検査結果は異なる為、検出感度は
100%のものではありません。 

【対処法】
 免疫機構の破綻は、脳幹部に熱がこもることで生起されます。
就寝時に氷枕で後頭部を冷やすことで脳幹部の熱を除去し、
神経細胞情報網を正常に復していきます。日本伝承医学の治療
では、自己免疫疾患をその部位だけでみるのではなく内臓との
関連の中で捉えていきます。病状の根源である心臓、免疫器官
である脾臓、肝臓(胆のう)の機能を高め、血液の循環・配分・
質を整えていくことで病状を改善していきます。
 日本伝承医学の治療が自己免疫疾患に著効を示すのは、骨髄
機能を発現させることで造血と細胞新生を活性化し、免疫力と
生命力を高めていくことができるからになります。

≪参考文献≫
自己免疫疾患