レビー小体型認知症

 脳の中にレビー小体という特殊なタンパク質の塊ができるこ
とによって、脳の神経細胞がダメージを受けることで発症しま
す。アルツハイマー型認知症が物忘れから始まることが多いの
に対して、レビー小体認知症はパーキンソン症状、レム睡眠行
動異常症、自律神経症状、幻視、認知機能の変動等の症状がみ
られます。
●パーキンソン症状・・・体がこわばる、手足が震える、動作
が遅くなる、歩くときに小刻みになる、転びやすくなる等のパ
ーキンソン病と同じような運動障害が起こります。
●レム睡眠行動異常症・・・眠りが浅いレム睡眠時に、怖い夢
などをみて叫んだり、寝ながら手足を動かして暴れたり、夢遊
病のように歩き回ったりします。

●自律神経症状・・・ひどい便秘や立ちくらみ、においがわか
らなくなったり、うつ状態になったりします。体温調節がうま
くできなくなり発汗したり、暑さや寒さに対する適応力が低下
します。頻尿や尿もれ、残尿感等の排尿障害が起きます。
●幻視・・・「部屋の中に知らない人が立っている、部屋の中
に虫がいっぱいいる」等、実際にはないものが、本人にははっ
きり見えてきて、見えていることを周りに訴えます。周囲が否
定すると、ひどく混乱してしまい、叫んだり暴れたりします。
覚せい剤の時の幻覚症状と似ています。

●認知機能の変動・・・体調や気分が良いときと悪いときの差
がはっきり現れます。頭がはっきりして受け答えがしっかりし
ているときと、ぼんやりして支離滅裂なことを言い出したりし
ます。

 レビー小体認知症はパーキンソン病と根本原因が非常に近く、
どちらも脳内でレビー小体と言うタンパク質が異常蓄積するこ
とで起こります。脳にレビー小体と言う部位があるのではなく、
特殊なタンパク質の塊の名称になります。ひとつの場所にポツ
ンとできるのではなく、脳の神経細胞(記憶や認知、運動等)
あらゆる細胞の中に発症します。

【背景には脳の炎症が存在する】
 レビー小体認知症やパーキンソン病の背景には脳内の炎症が
あります。ストレスの蓄積は、脳内に慢性的炎症を発症させま
す。炎症により脳内温度(脳温)が上昇してタンパク質が変性し
ます。卵の白身が熱で固まり変性するのと同様のことが脳内に
起きてしまうのです。 

 就寝時に氷枕で後頭部と、アイスバッグでひたいや首筋冷却
することで、脳内の炎症はかなり除去することができます。
日課として局所冷却法は実践するようにします。

【日本伝承医学の治療】
 日本伝承医学では、自律神経調整法、後頭骨擦過法、肝胆の
叩打法等によって上昇している脳内温度を下げていきます。
ダメージを受けた神経細胞に、神経可塑性を促すために、ふり
操法や記憶を解除する操法(麻酔操法)を用います。

 脳の神経ネットワークには、一部分がダメージを受けて傷つ
いても新たなルートを見つけて、遮断されたネットワークをつ
ないでいくという可塑性(かそせい)があります。日本伝承医学
の治療はこうした神経可塑性を促すことができるので、レビー
小体認知症やパーキンソン病に対して有効です。

≪参考文献≫ 「認知症」 著:有本政治
       「パーキンソン病」