日本伝承医学の提唱する病のとらえ方は、症状をすべて
悪い対応としてとらえるのではなく、命を存続させるため
の正への対応という観点でとらえ直しています。この観点
に立って、脳梗塞をとらえ直してみましょう。 
 脳内の血管をつまらせることで何を守っているのかとい
う視点で考察してみると梗塞の正しい見解が見えてきます。
脳内には血管がいっぱいはりめぐらされています。網目ど
ころか“綿”の固まりのような血管網の状態になっていま
す。血管網は、樹木の幹と枝の関係と同様に、太い血管と
細い血管、さらに毛細血管という形で血管網を形成してい
ます。
 脳梗塞とは、脳の血管がつまっているといっても、主要
な太い血管が詰まっているわけではなく、毛細血管(主要
でない部分)がつまっている状態を指しているのです。
脳梗塞・脳血栓をとらえなおす

つぎのページへ