最近のMRI診断の中で、無症候の多発性脳梗塞という診断
名が登場しはじめました。MRI画像診断で脳内に梗塞が多数
存在しているのが発見されたにも関わらず本人には、まった
く症状がないというものです。故に無症候性の脳梗塞という
新たな診断名が必要になってしまったのです。
 脳内の毛細血管が何個所か詰まっていても何の症状もみ
られないということは、命を存続させる上で許容できる範
囲の変化とみても差し支えないのです。
 ではなぜ血管をつまらせてしまうのかといいますと、こ
れは脳内の血液の循環を正常に保つための一過性の対応の
姿であります。主要な血管を最後まで守り抜くために、一
部分の毛細血管をつまらせて血液の循環を守ろうとしてい
る正への対応の姿なのです。

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