命を守り、命を存続させるために、元にもどろうとする
“対応の姿”であるという認識が不可欠であり、これはま
ちがいない真理であります。生物として「生へのプログラ
ム」にもとづいた人智を超えた設計がなされているのが生
命体です。生物学、生理学の世界で最近発見された細胞の
アポトーシス(あらかじめプログラムされた自殺死)という
概念は、裏を返せば細胞のひとつ、ひとつに生へのプログ
ラムが完璧に設計されているという証明でもあります。
生物が自らの生をまっとうしようとすることは当たり前の
ことであり、発生する症状は、何かを元に戻す生への対応
であることは間違いのない“真理”であることを肝に銘じ
なくてはなりません。この観点に立ってめまいと脳梗塞と
の関係を正しく解説してみたいと思います。