くも膜のう胞(1)    2021.2.28. 

くも膜のう胞は先天的なものなのでまず心配いりません。くも膜は脳
を包んでいる薄く透明な膜になります。心労や過労、ストレスで脳に
熱がこもるとくも膜の一部がのう胞という水袋状にふくらんでいきます。
のう胞の中は脳脊髄液(髄液)という透明の液体で満たされています。
 

のう胞は脳を冷やして脳内にこもった熱を除去しています。やけどを
したときに水ぶくれを作って熱を冷ましている対応と似ています。
またのう胞を作ることで脳圧を上げて脳への血流を促がしています。
私たちの体はこのようにいろいろな症状を引き起こして命を守る対応
をしてくれているのです。
 

くも膜のう胞はMRIで見つかりますが、ほとんどの場合が無症状なので
特別な病院での治療はありません。経過観察という診断になります。
家庭療法としては毎日就寝時に氷枕(水まくらに氷をいれたもの)で頭
部を冷却します。水も意識して一日1.52リットル位飲むようにしま
す。水が不足すると血液がドロドロになり脳に炎症が起きやすくなる
からです。
 

私たちは様々なストレスと共に生活しています。ストレスを受けると
肝臓が充血して脳に熱がこもり脳内に炎症が起きていきます。就寝時
に氷枕を用いることで脳内の熱のこもりがとれて炎症がおさまる為、
体はのう胞という水袋をふくらませなくてもよくなります。人は社会
と関わっている以上、ストレスが何もないということはありません。

だから就寝時の頭部冷却は継続してずっと行なうようにして下さい。

             くも膜のう胞(2)

              くも膜のう胞の治療法/自律神経調整法と後頭擦過法