次に更年期障害の特徴的な症状である、ほてり・のぼせ・
冷え性・発汗・寒気という症状を、体液の循環と配分とい
う観点で捉えてみましょう。人体内における体液(血液量)
の量は一定であります。その一定量が体内にくまなく循環
され、必要なところに必要量、配分がされていれば問題あ
りません。ところが「ほてり」という症状は身体の体表に
血液が多く集まり過ぎて、そして体表近くだけで循環して
いる反応なのです。つまり内部と体表という立体的な関係
の中で、体液の循環と配分が狂った姿となります。
次に「のぼせ」と「下肢の冷え」という症状は、今度は
身体の上と下の関係、つまり身体上部(頭部)と下部(下
肢部)との体液の循環・配分が狂い、頭部の方にだけ循環
と配分が起こる現象であります。故に、逆に下部である足
の方に体液が循環しない状況が起こり、足の冷えを感じさ
せるのです。これは人体の上部と下部との間に起こる、体
液の循環配分の乱れに起因するものです。