現代生理学では更年期障害の直接的要因を女性ホルモン
の減少として挙げています。そのためにホルモン補充療法
を行っていますが、ここで考えなくてはならないことは、
安易に外部からホルモン投与を行うと、その代償として副
作用も大きなものになるということです。自然の中の生物
は、その生を全うするために様々な安全対策を幾重にも持
っています。
更年期の変調は何も病気ではありません。身体的要因・
環境的要因・心理的要因を考慮し、適切な処置を施せばな
にも問題はありません。特に、身体的要因に対しては、安
易にホルモン補充療法に頼ってはなりません。
ホルモンの分泌異常は、もっと大きな視野で、生理機能
全ての失調と捉え、全ての生理機能を円滑に営ませるため
の「体液の循環・配分・質」の問題として対処すべきもの
なのです。
次のページへ