ライフサイクルの中での大きな身体的変化として捉える
のが「更年期」の正しい捉え方であり、故に多少の変調は
あるにしても、障害となる症状は本来あってはならないの
です。
更年期障害はほとんどの女性にみられ、時期が過ぎればな
くなると安易に考えてはいけません。前述した“生物的対
応”“安全処置”として生物に備わった自己調整機能です
から、症状が出るという事は異常として認識しなければな
りません。事実その後の健康に大きく関わっていく問題で
あります。異常として発生させないための安全処置、そし
て時間をかけたゆっくりとした対応なのですから、本来症
状が発生してはならないのです。症状が出た場合、それは
自己調整機能に乱れが生じているのですから、何らかの処
置を施し正常に経過させなければなりません。更年期障害
をこのように捉え、その後の熟年期に備えなければ、生物
としての生を全うできなくなってしまいます。

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