高血圧になった場合、どう対処すればいいのですか
まず高血圧とはどういうことかを正しく認識しなければなりません。
高血圧とは、血圧を高くすることで血液を速く流し、必要な場所に血
液を循環させ、必要な量を配分して命を守ろうとしているのです。
特に脳は、常に新鮮な血液を多量に必要とします。脳内に少しでも虚
血状態が生じると、体は脳への血流と配分を確保するために、一過性
的に血圧を上昇させていきます。高血圧で頭痛、めまい、脳出血が起
こるのではなく、高血圧にすることによって血液を流す力を高め、頭
痛やめまい、脳出血を改善し、脳へ血液を送ってくれているのです。
この点を正しく理解していかなければなりません。
血圧が急激に高くなったときには、あわてずに体を横たえます。
そうすることで、血液が脳内の隅々まで循環しやすくなります。
そしてあおむけになって、右足を45度くらいの角度で開き、心臓よ
り高く足を持ち上げます(台やクッションなどの上に右足を置きます)。
この形をとることで、心臓や脳への血流を促進させてくれます。
そして頭と肝臓を氷で冷却します。頭を冷却することで、脳内の血流
は著しく改善されていきます。また同時に肝臓を冷却することで、肝
臓の充血を取り去り、血液を全身の隅々にまで循環させることができ
ます。体内の血液の配分を大きく乱している要因は、肝臓の充血にあ
るからです。肝臓の充血が解消されれば、脳への血液配分も元に戻り、
一時的に高くなった血圧も下がっていきます。
高血圧だからといってすぐ薬を使用してしまうと、一時的に症状が
治まったかのように思われますが、より内部へ、脳内までその症状を
封じ込めてしまいます。体がせっかく血液を流す力(血圧)を高め、自
力で回復しようとしているのに、それを無理に抑制してしまうと、脳
内の血管をつまらせたり、脳出血等を引き起こしてしまうことにつな
がります。
私たちの体は与えられた寿命を最後まで全うするように働いていま
す。目に映る症状をただ一方的に封じ込めるのではなく、根本から見
つめ直し、改善していく姿勢が大切です。
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