高血圧によって頭痛、めまいや脳出血が起こるのでは

 ほとんどのかたが血圧が高くなると、頭痛やめまい、脳出血が起こ
るのではないかと思っています。しかしこれはまったく逆の考え方に
なります。頭痛、めまい、脳出血はすべて、脳に血液不足の状態が先
にあるために発生します。脳に血液不足が起こると体は血圧(血液を
流す力)を高くして、脳への血流を一生懸命確保するように対応して
いきます。脳内の隅々まで速やかに血液を送り込むために、一過性的
に血圧を上昇させて対応していくのです。
つまり高血圧が頭痛やめまい、脳出血を引き起こしているわけではな
く、頭痛、めまい、脳出血が起こるから、体は命を守るために血圧
(血液を流す力)を高くするのです。
私たち人間を含め生物とは、一日も速くその命を終わらせようとはし
ません。最後の最後まで命を守り抜くための対応をしていきます。 




血圧は若い頃と年をとってからも同じでなければならないのですか

 人の体は日々変化しています。「行く川の流れは絶えずして、しか
ももとの水にあらず、」というように年齢を重ねるごとに体の基礎代
謝能力も変わり、低下していくのが自然の理になります。
当然血液の流れの勢いも年齢と共に低下していきます。そうすると体
は血液を流す力(血圧)を少しでも高めて、命を最後まで守り抜こうと
懸命に働きはじめます。つまり年をとるにつれ、血圧が上昇していく
のは自然なことなのです。

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