《高血糖を薬で抑えるとどうしていけないか?》
血糖値は血圧と同様に可変できるようになっています。血糖は体のエネルギー
物質で、これによって内臓も筋肉も脳も動いています。血糖値が高くなるということ
は体に生じたエネルギー不足を補うための対応の姿になります。このとらえ方は極
めて自然な考え方になります。
元々、現代医学による薬の治療は内科疾患に対しては無意味である場合が多く、
薬の効力が発揮するのは、伝染性の疾患で、細菌やウイルスを殺す抗生物質が主
流であるべきものであります。
現代医学200年の歴史の中で伝染病に対して薬は極めて有効であったのですが、
ここから悪いところはすべて手術で切り取り、薬で押さえ込んでしまうという考えが
浸透してしまったのです。この延長上で、検査データで出た数値に対しても、数値
的に高いということだけが一方的に悪という考え方が定着してしまいました。これに
より、数値を下げれば治ると錯覚してしまったところに大きな落とし穴を作ってしまっ
たのです。
高血糖とは、一過性に血糖値を高くすることで、脳内の血糖不足を回避し、血液
の質を元に戻す、対応の姿であるという本質を見失ってはいけません。生命体として
必要な対応として血糖値を上昇させ、エネルギー不足を補おうとしているのに、これ
を薬で無理に下げてしまうということは、次なる命を守る対応手段に入っていくことに
なります。血糖値を薬で下げたために発生する次なる対応とは、血糖をいちばん必
要とする脳に、血糖不足をますます進行させることになります。これにより脳内は血液
の循環・配分を必死に守ろうと、脳圧を上昇させていきます。当然全体的な血圧の上
昇も伴い、心臓への負担は増大します。脳圧の持続は、眼圧をも高め、眼病(白内障、
緑内障)を発生させる原因として働きます。また脳内は、血液の循環、配分を確保する
対応として、毛細血管をつまらせることで主要な血管の循環を守ろうともしていきます。
つまり脳梗塞の発生です。
さらに必要な血糖値が下がるということは、全身的な各組織・器官のエネルギー不
足も作り出し、これを補おうとして体は肝臓にますます負担をかけることになってしま
います。肝機能の低下は進行し、肝臓の解毒作用、血液成分の生成が阻害され、血
液の質をますます低下させていくのです。これは血液のろ過再生装置としての腎臓
機能をも低下させ、腎不全症に陥っていく危険をはらんでいます。そして人工透析へ
と病状を悪化させていきます。また薬の長期服用は交感神経を緊張させてしまうため、
自律神経のバランスをくずし、体に様々な異常を発生させていきます。
つまり良くなりたいと思って飲み続けた薬により、結果的にはより深刻な新たな病気
を生じさせてしまうのです。