肝機能低下の警告サインとしてまず、わかりやすい場所
は背中の右側に筋肉の“張り”や“凝り”があらわれてき
ます。これが発展すると、腰痛や背中の痛みとしてあらわ
れてきます。身体の右側に痛み、こりの反応がでるのが特
徴となります。
病気というものは、突然発生するものではありません。
何年も前から警告サインとしての、こり、痛み、しびれ、
まひという症状を身体各部に発生させていくのです。この
ように肝臓の警告サインは段階的にさまざまな症状として
身体各部にあらわれてきます。
 これらの関連性を見事に解明してくれているのが漢方医
学になります。何千年という体験的事実の集積の中から、
肝臓と身体各部との関連性を教えてくれています。古典の
中に「肝は目に開きょうする」「頭痛、めまいは肝に属す」
「人は臥(が)すれば、血、肝に帰す」とあるように、すべ
ての目の症状の本体は肝臓機能低下に起因します。頭痛・
めまいは肝臓の充血・炎症により、全身の血液の配分を乱
し、脳の虚血状態を作ることで発生しています。

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