実は人体も電気エネルギーで生きている“電気仕掛けのロボット”だっ
たのです。ロボットと違うところは、この電気エネルギーを体内で生産し、
常に補充充電できるシステムを備えている点です。これがなければ、死
ぬまで動き続けている心臓や肺の動きを作り出すことは不可能です。
 機械には永久機関は存在しませんが、生命体は電気をエネルギー源
にした永久機関があるおかげで、死の瞬間まで動くことができるのです。
そのためには、体内に発電システムを備え、バッテリーに補充充電でき
るシステムを備えていると考えるのが、きわめて妥当な考え方であります。
人体は、ロボットという機械より、より合理的で、効率的で、精妙なエネル
ギー供給システムを持っているのは、当然といえるのです。


 このような電気エネルギー供給システムを備えた人体であっても、その
使用方法に誤りがあったり、外部からの損傷、あるいは漏電にあたる現
象、on・offスイッチの切り忘れにあたる現象、発電システムを低下させる
うな生活習慣が持続すれば、ロボットと同じようにバッテリーの電圧低
下をまねくことになります。
 わかりやすく表現すれば、自動車のバッテリーあがりの現象と同じです。
長時間車を動かさなかった室内灯を消し忘れたりすると、バッテリーの電
圧が下がり、エンジンを始動できなくなるのと同様なのです。そのような
場合、バッテリーを交換したり、あるいは他の車から、バッテリーに補充
充電してもらえば、電圧があがりエンジンを始動できます。これを人体に
おきかえれば、人体におこるすべての病気の根底にはロボットや車同様
にバッテリーの容量が低下し、電圧低下が必ず存在するといえるのです。


  日本伝承医学の提唱する「命の物理」とは、この人体の電気システム
に着目し、病気を捉えなおしています。人体のすべての動きは電気を動
力源にしています。故に低下した電圧をあげるだけで、瞬時に血液の循
環を整え、すべての生理機能を活性化できるという驚くべき効果を発揮
します。
 例えば一般家庭の電気のレベルは100Vです。これが80Vに低下すれ
ばすべ
ての電気器具はほぼ使用不能になります。電灯もぼんやりとしか
点灯しません。しかしこれを100Vにもどしてやれば、パッと元の明るさに
もどります。
この原理を目的にしたのが、日本伝承医学の充電技術なの
です。「命の物理」の解明と、人体は電気をエネルギーとして動いている
という着眼が、世界に例をみない日本伝承医学の技術を生み出したの
です。 

                                 2003.8.20 

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