血圧を薬で下げてはいけない理由 2023.1.26.有本政治

 血圧とは「血液を流す力」のことを指します。体の隅々まで血液を流すため
には、血液を流す力が必要です。これを血圧と言います。心臓がポンプのよう
に収縮と弛緩を繰り返し血管に圧力をかけることで動脈を介して全身に血液を
流してくれています。そして血圧も心臓も身体の状況に応じて、命を存続させ
るために可変システムを備えて自動調節されているのです。

以前では血圧は年齢+90が正常とされていました(60歳の人は90をプラスし
150あっても良いと言うことです)。加齢と共に血圧も高くなるという可変動
として捉えられていたのです。それがWHOの指定により年齢に関わらず平均血圧
(上限130)というものが設定されてしまったのです。これは生命の本質から逸脱
した考え方になります。加齢と共に体力や心臓のポンプ力が低下していけば、
血液を流す役割をもつ血圧を上げていくのは自然な対応になります。体にとって
今一番必要な対応として血圧を上げているのです。それを若者と高齢者の身体
能力を一緒と考え平均血圧なるものを定めることは理に反しています。

血圧を薬で下げることは血液循環を人為的に低下させることになります。
降圧剤の服用は、体内の隅々まで血液を流そうとする力を阻害して、すべての
生理機能を下げる要因として働くことになります。特に脳への血液供給を低下
させ、慢性的に脳の虚血を引き起こし、認知症や脳内出血、脳梗塞、くも膜下
出血、認知症等の脳血管障害を引き起こす要因となります

脳の血管は高血圧だから切れるのではなく、脳の虚血(血液不足)が発生する
ことで起きます。つまり降圧剤の服用により、脳への血流が阻害され脳が虚血
になり、脳圧を上昇させることで脳内出血は起きるのです。降圧剤の服用を控
えなければならない理由はここにあります。体は命を守るように対応して自動
調節してくれているのです。

※有本政治著『発熱をとらえなおす』の本の「血圧をとらえなおす」の項参照