氷を使った冷却法をすすめた場合、「体が冷えてお腹が
痛くなりませんか」「風邪をひくんじゃないですか」「体
は冷やしてはいけないんじゃないですか」という質問がよ
く返ってきます。確かに冷たいものを多く食べたり飲んだ
りしたとき、腹痛を起こしたり風邪をひいたりすることは
ありますが、これは全身の冷えであって、局所冷却とは根
本的に異なります。冷たいものの多飲は口から食道、胃腸
まで、体の内部を広範囲にわたって冷やしますので全身的
な冷えにつながり、腹痛、下痢、風邪をひき起こしてしま
います。冷房の部屋に長時間居た場合の体の冷えも、全身
的な冷えになります。
 局所冷却法は、直径10cm程度のアイスバッグに氷を入れ
て使用します(このとき水は入れません)。これを頭や肝臓
部、痛みのある各関節等にあてて使います。10cm四方の局
所冷却は体内の滞っていた血液の循環をよくしてくれます。
 局所冷却と全身的な冷えは混同されがちですが、局所冷
却法では、風邪も腹痛も下痢も起こりません。(子宮筋腫の
治療に毎日下腹部の局所冷却を実行されてるかたもたくさ
んいます)。局所冷却は血管を収縮し、体内の滞っていた
血液の循環を良くしてくれます。局所冷却は家庭で容易に
できる健康法なので毎日実行してみて頂きたいと思います。

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局所冷却と全身の冷えとの混同と誤解