皮膚病としてのじんましんを考えてみましょう。アレル
ゲンとなる物質が体内に入った場合、私たちの身体はアレ
ルギー反応を起こし、瞬時に皮膚にじんましんが発生しま
す。これはアレルギー反応で生じた熱と毒素を速やかに排
出しようとする生体防御反応になります。かゆいために抗
ヒスタミン剤を投与し、消し去ることは熱と毒素の排出を
妨げることになります。人体にとっては、出し切ることが
身体の回復につながるのです。
 また帯状疱疹という皮膚疾患があります。これはウィル
ス性の皮膚疾患として扱われていますが、これは内臓や脳
の熱のこもりを体外にすてる非常対応手段になります。風
邪の熱を解熱剤で急速に下げた場合の後などによく見られ
るものであり、熱がすてられないでこもっている個所に発
生してきます。肝臓に熱がこもれば肝臓部付近に、脳にこ
もれば頭に発生し、心臓であれば心臓部周辺に発生します。 


次のページへ