D 自然な発汗を促進するために背部と胸部に馬油(バー
)を塗布する。馬油は皮膚の汗腺の開閉機構を正常に戻す
作用があり必要がなくなった熱を速やかに発汗と共に出さ
せてくれる。

 E せき、のどの痛みをともなう場合は、氷冷却を気管支
やのど
に行なうと効果的であり、体がらくになる。
F 熱のある間は入浴は絶対に避ける。熱があるときは皮
膚の機能が低下しているため、汗腺の開閉がうまく行なわ
れなくなっている。そのために風呂で体温以上に温まると、
汗腺を開いて熱をすてることになる。この際汗腺を閉じる
ことができなくなっているので、放熱が続き再び発熱が起
きてしまう。

  誤った判断の入浴は、気管支の炎症から肺炎へと移行し、
危険をともなうことにもなる。洗髪も同様であるから、控
えること。

G 高熱や下痢、おう吐、激しい頭痛などの劇症のとき
は自己良能が活発に働いている証拠。風邪と激しく闘う体
力があるの
で、この時期は体はつらいけど命には別状はな
く、逆に心配はいらない。大切な時期は、熱が下がって、
平熱よりやや低くなったときである。このときこそ安静に
し、体を横たえて消耗した体力を元に戻す時期であること
を覚えておいてください。

H 発熱や鼻水、せき等、これらの表に出ている症状は、
封じ込めてはいけない。体の余計な内熱を取り去り、自己
治癒力、
免疫力を高めている対応なので、自然に通過させ
てあげることが大切。病気や症状は敵視し闘うのではなく、
あるがままを受け入れ、共存していくことである。

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