熱をすてるこれまでの四段階において適切な正しい処置を行わず、おさ
えこむ局所療法に終始した結果が、「もはやがんに侵した組織は放棄しま
す。しかし個体としての命は存続させます」という命を守るための最終対応
の姿になっていくのです。
 その場合においても、まず命に支障のない個所よりがん化させていくこ
とは当然で、生きぬくという前提でプログラムされている私たちの人体は、
このように幾重にも命を守る対応システムを備えているのです。
 要約して、四つの段階を述べましたが、詳細はわかりやすい例をあげな
がら、本論に述べていきます。


 つぎに病気の異常バランスのとり方としてがんを捉えなおしていきます。
命を存続させるためには、一時的ではありますが、負の生命力の発現も
必要になっていきます。負の生命力という観点でがんを捉えていきます。 
そして次にがんの対処法としての、がんのアポト−シス(細胞の自殺死)化
と石灰化いう観点で構成しています。

以上の観点の考察の中から、がんは命を守る最終的な対応の姿として
位置づけていきます。
 がんに対する偏見を取り除くことは、至難のことです。できるだけわかり
やすく説明していくつもりですが、なかなか意を尽くせない個所も多々あ
るかと思います。
 これまでがんは一方的に悪の権化とされてきましたが、これからの解説
の中でそのがんに対する認識をあらたにされることを願っています。

                              
                                  2003.8.20

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