皮膚上の疾患の意味

 皮膚上に発生する湿疹や吹き出物、ニキビ、シミ、ソバカス等は、体内に
生じた余分な熱、水分、体内の毒素を体外に排出しようとする対応の手段
となります。心臓に内熱がこもり、肝臓の解毒作用が低下したときに、皮膚
に症状が出やすくなります。
 肝臓機能の低下は、肝臓で作られる胆汁の生成と分泌力の低下を引き
起こします。胆汁不足が生じると、血液に熱を帯び、赤血球同士が連鎖して
くっつき合い、血液をドロドロにします。血液がドロドロになると血液の流れが
悪くなり、毛細血管をつまらせていきます。毛細血管がつまり、必要な個所に
必要量の血液がまわらなくなっていくと、皮膚上に症状をあらわし、体はその
部位に血液を集め、血流を取り戻そうとします。
血流が悪くなれば、血液の質も低下していきます。血液の質の低下は、単に
皮膚疾患だけでなく免疫力もおとろえさせ、リウマチや膠原病、痛風、関節の
痛み、はれ等の症状を引き起こしていきます。
 また、顔面に発生する吹き出もの、ニキビ、シミ、ソバカス等は胃や大腸の
内熱や炎症を鎮めるための排出手段ともなっています。
便秘になると吹き出ものやニキビができやすくなるのは、胃や大腸機能の
低下により、停滞した内熱を顔面という露出された、熱を一番すてやすい皮膚
の場所を選んで、体外へ排出させているのです。

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