太ることの意味

体型は根本的には、遺伝的体質が大きく関与しています。太るタイプの
人は、遺伝的に心臓機能が弱いことがあげられます。
 心臓機能が弱いために、体は生命を維持するため、心臓ポンプをより活発
に働かせようとします。心臓ポンプの作動が強くなれば、心臓の筋肉に負担
をかけ、心臓に熱を発生させます。この熱を放出するために汗をかきます。
汗をかくことで体内の余計な熱を放出させ、自動的に体温調節してくれるの
です。心臓機能の弱い人が上半身に汗をかきやすいのはこのためです。
 汗という手段で熱を放出しきれなくなると、体はさらなる対応の姿として、
発汗できる表面積を拡げようとします。つまり上半身を膨張させていきます。
上半身が太く重くなっていけば、体を支えるために下半身も筋肉をつけてい
きます。筋肉や脂肪をつけることで太らせ、発汗のための表面積を拡げる
対応をとっていくのです。
 また、脂肪には冷やす働きがあります。脂肪を体につけることによって、
体内にこもった熱を速やかに冷ましてくれます。つまり脂肪は必要があって
体についているのでこれを人為的にとってはならないのです。
 このように私たちの体は、その部位だけで単独で働くのではなく、全体との
調和、バランスの中で相互に関連し合って生命を守っています。

体への正しい認識

女性は男性よりも生命力が強く、生命を維持するための対応手段をより
多くもっています。そのひとつが脂肪になります。脂肪を備蓄することで、体
のエネルギー不足を回避したり、脂肪を赤血球に変換したりして、生命を維
持しています。また、脂肪をつけることによって、発汗による体内に必要な
体液の放出を補ったり、生理の出血による貧血を補なってくれます。

 

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