統合失調症

 1937年から用いられた精神分裂病という病名が、2002年に
統合失調症に変更されました。統合失調症は脳内で情報を伝え
る神経伝達物質の機能不全、遺伝的体質や環境、ストレス等の
要因が複合的、統合的に関わって発症していきます。遺伝的に
心肺機能(心臓と肺の機能)が弱い場合、両親や祖父母、曾祖父
母に心肺機能が弱い人がいる場合、心臓機能のポンプ作用の低
下から脳が虚血(血液不足)になり、脳幹部に障害をきたし精神
的症状を発生しやすくなります。
 統合失調症の症状としては幻覚や幻聴、妄想、思考障害(思考
や考えが支離滅裂になりまとまらなくなる)、自我障害(自分と
外の世界との境界が曖昧になる。夢と現実の境がわからなくな
)、意欲低下(無気力、喪失感)、集中力・記憶力・理解力の
低下、気分障害(躁鬱状態、興奮状態)、身体的痛みや苦痛(腹痛
頭痛、胸痛、腰痛、関節痛)、発作、てんかん、呼吸困難、意識
障害(独り言、せん妄、錯乱)、多動性障害(注意欠如、多動症)
摂食障害(過食症、拒食症)、不安感等が挙げられます。このよ
うな症状は、所見ではなかなか判別しにくいため、病院や医師
によって異なる診断名が付いてしまう場合があります。また良
かれと思って服用している薬が却って逆効果に作用してしまう
こともあるので薬の処方は慎重に行なわれなくてはなりません。
 病院の治療では症状を抑えるための抗精神病薬による治療が
行なわれます。しかし長期に渡る薬の服用は脳内物質のバラン
スを崩し、免疫力、生命力、自己治癒力を著しく低下させてし
まいます。血液内に入る薬(化学物質)を体が異物と察知し、白
血球がその異物()を攻撃するために白血球が一時的に急増し、
血液組織のバランスを乱します。血液組織が乱れ破壊されてい
くと、新鮮な血液を貯めたり、古くなった赤血球を破壊し除去
する役割を果たしている脾臓に負担がかかるため、脾臓、膵臓
に病巣を生み出す場合があります。薬物治療は一時的なものと
して考え長期に及ぶ使用は極力避けるようにします。
 精神症状の発端は、脳の炎症(熱のこもり)による脳幹部(視床
下部)の機能障害にあります。日本伝承医学ではまず脳内の炎症
(熱のこもり)を除去し、自律神経のバランスの乱れを元に戻す
ことを治療の主体としています。手技療法により骨に圧や振動
を加えることで微弱な電気を発生させ、骨髄機能を発現し、神
経可塑性を促し、神経伝達物質を正常に復し症状を改善します。
家庭療法としての食・息・動・想・眠と局所冷却法(頭部・ひた
い・首筋・肝臓等)を併用し実践します。精神症状の場合は週1
回の治療となります。症状が落ち着いてきましたら隔週の治療
となります。治療院迄来られない場合は、訪問診療も行なって
いますので御相談下さい。