胆のう機能が弱ると、胆のうに炎症を起こし、機能を活発に働
かせようとします。胆のうは人体の右に位置しているので、右の
腰、右のわき腹が引きつれ、腰痛、全身のだるさを引き起こして
いきます。また胆のうの炎症は右わきに筋肉の引きつりを起こす
ため、右肩を巻き込み、四十肩、五十肩へと発展します。右ひじ
や手首にも関節痛を生じやすくなります。このような症状を回復
させるためには、余計な熱を速やかに除去させ、本来の胆のうの
働き(胆汁を出すこと)を取り戻す必要があります。そのために局
所冷却はかかせないものとなります。
胆のうは肝臓に内包しているため、肝臓部からの冷却で胆のう
も同時に冷却できます。冷却することにより胆のうの炎症がとれ、
機能が改善され、充分に胆汁を分泌することができます。同時に
肝臓機能も整い、全身の血液の循環・配分・質も正常になります。
また胆のう機能が低下すると、すい臓に負担がかかります。す
い臓に負担がかかると、一時的に血糖値が上がり、全身的だるさ
をまねきます。それ故すい臓の機能回復をはかるために、背中側
の両ひじと脊柱を結んだ部分を背中から冷却することもすすめま
す。局所冷却は内部の炎症を抑え、余分な熱を取り去り、体の循
環を助け、健康維持に大いに効果があります。
日本伝承医学では、心臓調整法、肝・胆の叩打法を用いること
により、心臓胆のうの両面から機能回復をはかることができます。
2004.7.30 日本伝承医学研究所
《アイスバッグでの局所冷却のすすめ》