≪ストレッチ・運動法≫   

 

【筋肉の働き】

筋肉は体を動かすだけではなく、血液を心臓に送り戻す大切な働きがありま
す。

心臓から送り出された血液は体の隅々にまでめぐっていきます。手足末端の
ように心臓から離れた場所になればなるほど、血液の勢いは弱まり、心臓に
戻る力が弱くなります。その時に筋肉が伸びたり縮んだりすることで、静脈
に圧力がかかり、血液の循環が促進され、心臓まで血液を戻してくれます。

 

この筋肉の働きは「筋ポンプ作用」と呼ばれ、とても重要なものになります。
なかでも血液を心臓に戻すときに重要な役割を果たすのが、ふくらはぎの筋
肉になります。「足は第二の心臓」と言われる所以になります。

  
(
)ふくらはぎの筋肉が萎()えないようにするには『つま先立ち
  運動法』が有効になります。

二の腕(上腕三頭筋)の筋肉も心臓へ血液を送り返す働きを担ってい
ます。これは『腕立て伏せ』を行なうことで二の腕の筋肉の萎えは防
ぐことができます。 

また筋肉には熱を作り代謝を上げる働きがあります。体の約6割は筋肉が熱
生産の役割を担っています。人間の体は体温が常に36.5度前後に保たれてい
ます。筋肉が約6割の熱を発生させて生命が維持されているのです。低体温
36度以下)の人は筋肉が萎えてしまっているため、熱を上げることができ
なくなっています。

 

あまり知られていませんが、人間の中で最も大量の水分を保持しているのが
筋肉になります。水分の約60%は筋肉に蓄えられているのです。筋肉が萎え
てしまい、筋肉が少なくなっている人は水分をためておくことができないた
め、いくら水を飲んでも脱水症状を起こしやすくなります。筋肉は年と共に
萎えてしまうので、毎日のストレッチは大切な運動になります。    

 

【ストレッチ・運動法】

手足末端には血液が行きわたりにくくなりますので指先の運動は大事です。

手・・・グーチョキパーをする。ゲーム感覚で二人でじゃんけんを10回戦位
    するのが効果的です。

    指先を使ったおはじき運動をします。

    指を一本ずつ折っていき、また一本ずつひらいていきます。

足・・・タオルを足指で握り持ち上げる動作を行ないます。

    足の底背屈運動を行ないます。

    つま先立ちを行ないます。

    四つんばい歩きを行ないます。よつんばいの姿勢で歩くと、肩の関
節(胸鎖関節)に圧が加わるので心臓のポンプ機能を助けてくれます。
よつんばいで歩くと、脳への血流が良くなるので、良い脳内物質が生
成され、精神状態も安定し良くなります。

 

【家庭でできる3分ストレッチ】

①足を肩幅くらいに開きます

➁ひじをまげてグー握りをしてゆっくり後ろにひきます

③手をパーに開いて空気の壁を押すようなイメージで前へ伸ばします

④真上に耳につくように手を上へあげて腕を曲げながら真横におろしカニさん
 のようなポーズをとります

⑤後ろへ腕をグっと引いて肩甲骨を寄せていきます。肩甲骨をはがすイメー
 ジで行ないます。

⑥手を下におろします

⑦同じ動作をもう一回繰り返します。すべての動作はゆっくり行ないます。

3分でできるので毎日継続していきましょう。