食生活が健康の基本  

鉄欠乏性貧血

鉄分不足による一般的な貧血状態を「鉄欠乏性貧血」といいます。
赤血球が全身に十分な量の酸素を供給できなくなり、めまいやたちく
らみ、倦怠感、動悸、息切れ、しびれやマヒ等の不調が続きます。

 貧血になると赤血球細胞内の重要なたんぱく質であるヘモグロビン
(Hb)を構成する鉄分が不足してしまうので、造血力、免疫力が低下し、
記憶障害や脳障害、心臓病等の重篤な症状の引き金になる場合もあり
ます。

 原因としては、毎日の食生活のかたよりがあげられます。魚料理
(焼き魚、煮魚、マリネ等)、小魚(わかさぎ、小あじ、しらす等)
大豆製品(納豆、豆腐、味噌等)、海草類、レバー、小松菜、ホウレン
草等の野菜、ごぼう、人参、れんこん等の根菜類などの摂取が少なく、
炒め物や揚げ物、肉料理、既製品のお惣菜やおにぎりやお弁当、パス
タ類、外食等が多い食生活を続けると、てきめんに血液の質が低下し
てしまいます。血液がドロドロでべたべたの状態になって血熱(けつ
ねつ)を帯びてしまうのです。

体は血液の熱(血熱)を除去しようと、胆汁(たんじゅう)を過度に
分泌させるため、胆のうに負担がかかっていきます。胆のうの機能低
下は肝臓、心臓、すい臓、脾臓、腎臓等にも影響していきます。臓器
というものは単体で働くのではなく、お互いに関連し合って命を保っ
ているからです。

【アルブミン低下】

血液検査でアルブミンが低い場合(L)も栄養不良、低栄養状態なの
で、体調が良くないと思って下さい。病院では肝臓や腎臓の数値や炎
症の数値に重きをおくため、栄養不良状態にはあまり触れませんが、
アルブミン値が低いということは、体を養う力がないので、様々な病
気を発症する原因になるということをまず認識して頂きたいと思いま
す。

アルブミンは肝臓で作られる血漿タンパクの約6割を占める重要な
たんぱく質になります。アルブミンが低下すると、代謝や内分泌等の
バランスが崩れ、免疫力が大幅に低下していきます。この低栄養状態
が続くと、脳内の血管ももろくなるので脳内出血を起こしやすくなり
ます。病気や症状を改善していくためには、食べたもの、食材、食生
活が大切なので、気をつけて生活していくようにします。

【貧血時、低栄養状態のときの補助食品】

本来は栄養は、食事を通して摂取していくことが望ましいのですが、
食欲がない時や具合が悪い時には、体力を回復させるために、一時的
にマスチゲン(錠剤ではなくドリンクタイプのもの)やアミノバイタル
ゼリーで、鉄分やカルシウム、ビタミン等を補っていくことも必要な
場合があるので覚えておいてください。