【脳障害後、身体に麻痺やしびれ、違和感が残ったとき】

 ≪日本伝承医学的考察≫

脳障害(脳梗塞、脳内出血等)は脳だけの症状としてみていくのではなく、
心臓及び全身の血液の循環・配分・質の問題としてとらえていく必要があり
ます。頭部は心臓より高い位置にあるので、血液を上にあげなければいけな
いため、虚血(血液不足)を起こしやすくなります。

 

     ※詳細は日本伝承医学のホームページの
      『日本伝承医学の生命観・疾病観』の項目から入り

                「脳・心臓の血栓症について」  

                「脳梗塞・脳血栓症をとらえなおす」

                「めまいと脳梗塞の関係について」

                「めまいをとらえなおす」  

                「脳循環障害と心臓との関係」

                「脳・心疾患の正しい対処法」

      
                   上記の各項目をご覧ください

日本伝承医学の治療では心臓調整法を用いて心臓機能を上げていきます。
肝胆の叩打法では、肝臓の充血、胆のうのはれを取り去り、血液の循環・
配分・質を整えていきます。

麻痺が残っている部位は電気が帯電しているため、個別操法としてバランス
操法を用います。手技療法によって骨に圧をかけて電気を発生させ、帯電し
ている個所の、滞っていた血液の流れを正常に戻していきます。麻痺やしび
れがある部位は血液の流れが滞っているので、血液の循環が良くなれば改善
に向かう事ができます。

宇宙飛行士が宇宙飛行中、無重力状態の中で暮らすと、骨量が減少し筋肉が
萎縮し、立つことができなくなってしまいます。これは骨に圧がかからない
ため、骨がスカスカになってしまい、破骨細胞(古い骨を破壊する細胞)
と骨芽細胞(新しい骨を形成する細胞)のバランスが崩れ、骨粗鬆症状態に
なってしまうからです。

骨は破骨細胞と骨芽細胞が均等に働くことによって骨組織のバランスが保た
れていくのです。

脳障害により、寝たきりの状態が続くと体は歩行や立位によって骨に圧が
かからなくなるため、無重力状態で暮らすのと同じような現象が起きてしま
います。歩行やリハビリはなるべく早い段階から始めた方がいい理由はここ
にあります。(めまいや動悸、たちくらみ等がある場合は無理をしてはいけ
ません)。

リハビリの基本は立ち上がり歩くことからになります。歩行はただ無意識に
歩くのではなく、意識して圧をかける、体重をかける、荷重するイメージで
行なうようにします。体は不調な個所を意識することによってその神経回路
にスイッチが入るので、一歩一歩意識して圧をかけるイメージで歩くことが
大事です。筋肉と神経は伝達し合っています。脳からの神経伝達が途絶えて
しまうとその部位は動きを失い麻痺してしまいます。意識して歩行や運動し
ていくことによって、神経回路にスイッチが入り、麻痺していた個所にも感
覚がもどっていきます。

※食事や生活習慣については、日本伝承医学心療科の「脳障害にならない
 ためには」の項をご覧ください。