【薬と食事の話】
≪薬をやめていきたいときは≫
体から化学物質(薬剤)が抜けるためには2~3か月かかります。血液中から
化学物質をできるだけ早くとり除き、代謝をよくしていくためにも、水は1日
1.5~2リットル飲むことが不可欠です。自分の水分摂取量を毎日計測し記録
していくようにします。筋肉が萎えていくと、心臓のポンプ力が低下し、再
生能力も衰えていきます。筋肉をつけていくためには、つま先立ち(歯磨き
している間や調理のときにかかとをつけないで浮かせた状態にする)、腕立て
ふせ(一日10回)を毎日日課としていきます。歩行は一日20~30分くらい何
も荷物を持たないで、歩行専門に行ないます(つまり散歩です)。自覚をもっ
てとり組めるように、毎日の食事、体調等の記録を日記のようにつけていく
といいでしょう。
食息動想眠(しょくそくどうそうみん)を日々実践する自助努力が必要です。
掃除や洗濯、料理、買い物等の家事は一番のリハビリになるので今までやっ
ていなかったかたも、自身の価値観、考え方、生きざまを変えて、これから
の歳月を健康に過ごしていくために、実践してみてください。
人は不調になった時、病気になったとき、心が折れそうになったとき、何
が軌道を変えられるのか、それはそのとき何に出会うか、誰に出会えるかに
なります。軌道を修正してくれる人に出会えたとき、どれだけ聞く耳をもて
るか、自助努力ができるかは、その人の感受性、波動量になります。
日本伝承医学では、単に来院して臨床士が治すのではなく、自分自身でも
日々、家庭療法としての局所冷却や運動法を行ない、食生活、睡眠時間等に
も気をつけて、健康をとり戻していきます。臨床士と共に生活習慣を見直し
ながら不調な個所を改善していきます。
≪果物の金銀銅≫
朝の果物は金、昼の果物は銀、夜の果物は銅ということわざがあります。
果物や生野菜ジュースは朝に食するのが最も栄養効果があるということです。
日本伝承医学で推奨している生野菜ジュースは、免疫力を上げていくために
も毎日飲むようにしていきます(作り方は別紙資料になります)。
果物には糖質が含まれています。『糖は脳を養う』と言われるように糖質
は体にとって大切なエネルギー源になります。糖分を控えてしまうと脳が養
われなくなるので気をつけて下さい。また果物に含まれるビタミンやミネラ
ルも大事なエネルギー源になります。朝に食した方がいい理由は、朝が一日
の活動の始まりだからです。体が活動を終えて就寝に向かう夕方や夜に摂取
してしまうと、代謝しきれないで胃腸に負担がかかるだけではなく、脂肪と
して蓄積されてしまうことになります。
これは果物だけにあてはまるのではなく、食事も同様になります。本来
日本人は一日2食の生活をしていました。古代人はこの方が体に良い事を知っ
ていたからです。床に就く5~6時間前には夕食をとり、就寝時にはできるだ
け胃腸をからっぽにして負担をかけないようにします。夕食を遅くに食べて
しまうと、胃がパンパンの状態で眠ることになります。この状態は胃腸に
負担がかかるだけではなく、横隔膜(おうかくまく)を押し上げて、横隔膜
の働きを著しく阻害してしまうことになります。
横隔膜は呼吸に大切な役割を果たしています。横隔膜が正常に上下するこ
とによって胸腔内の圧力が変化し肺が膨らんだり縮んだりして呼吸ができる
からです。横隔膜の動きが悪くなっても心電図にもMRIにも出ません。故に
検査では異常なしとされてしまうのです。夕食から就寝時迄2~3時間位しか
あけないで寝てしまうと、夜間就寝時に胃腸に負担がかかり、呼吸時に横隔
膜がうまく働かなくなります。そうすると目が覚めたときや、夜中にめまい
が起きたり、息苦しくなります。
鎮痛薬や精神安定剤等の薬は神経を麻痺させて一時的に麻酔効果をもたせ、
痛みや苦しみを抑え込んでいるだけで、治ったわけではありません。5~8時
間後に麻酔作用が切れたときに、リバウンド現象が必ず起きます。前より痛
みや苦しみが強く感じられてしまいます。例えば脳内物質のセロトニンは体
内に0.01ミリグラムしか存在していません。それなのに錠剤や顆粒の薬剤を
毎日数グラムも投与するということは、ほんとうはとてもおそろしいことな
のです。
また、薬剤が身体に残留している場合は、起きているのに眠りについてい
るような呼吸に薬剤がさせているため、起きているときに息苦しくなったり
めまいが起きやすくなります。薬の副作用で肝臓と心臓機能が弱り、肺の状
態も悪くなっていきます。自然治癒力を奪われてしまうからです。
≪体のためには一日2食がよい≫
一日2回食が理想になります。朝食は8~9時、昼はおやつ、夕食は4~5時
くらい。卵は総合栄養食なので、大人は1週間に2~3個とれば充分です。
3日に1個くらいの感じで良いと思います。牛乳やヨーグルト、チーズ類も
とりすぎはいけません。1週間に1~2回程度にします。
日本の風土にはごはんが合い、日本人は昔からごはんを食してきました。
玄米は栄養価が高いと言われますが、消化吸収に時間がかかるので、かえっ
て胃腸に負担をかけてしまいます。どうしても玄米を食したい場合は、玄米
100%ではなく、普通のごはん7玄米3位の比率が良いでしょう。
玄米だけではなく、油っぽいものも消化吸収によくありません。胃腸に負
担がかかります。また調理にサラダ油は用いてはいけません。なたね油か
ごま油、オリーブ油にしていきます。
消化吸収によくない物を食すると体は血液を速やかに胃腸に送らなければ
ならなくなり、肝臓がフル回転しなければなりません。肝臓がフル回転する
ためには、心臓がポンプ機能を上げるため心臓が過剰に働かざるをえません。
肝臓心臓が無理に働くことになるので、肝心機能は低下して、息苦しくなっ
てきます。めまいも起きやすくなります。体は単体の臓器で捉えるのではなく、
このようにお互いに助け合い、リンクし合って働いているからです。
≪良くない食物≫
ピーナッツ類は刺激物で、血をよごします。血液がドロドロになり血熱を
帯び、血液の質を低下させます。血液の質が低下すれば、肝臓に内包される
胆のうから、胆汁(たんじゅう)をたくさん分泌しなければならなくなります。
胆汁は血液の熱(血熱)を冷まし、血液をさらさらにする働きがあるからです。
長い歳月に渡り不摂生があると、体がボロボロの状態になっていきます。
肝臓も胆のうも腎臓も心臓も機能低下してしまいます。私たちの体は食べて
きたもので作られているからです。今からでも遅くありません。気づいたと
きから、知ったときから食事を含め、生活習慣を改めていくことが大事です。
自分自身の生きかたを見つめ直すことです。
※就寝時には氷枕での冷却、首筋とひたいの冷却、肝臓冷却等、指示され
た局所冷却は毎日実践していきます。