高齢者の血糖降下剤、血圧降下剤、利尿剤、
 減塩その他
 多剤の長期使用は脳血管障害、
 認知症の誘因となる

 
 昨今社会問題となっている高齢ドライバーの交通事故の分析
データの中で注目すべき点が指摘されています。それは高齢
ドライバーの事故の多くに薬の多剤服用者がみれるという報告
になります。瞬間的な意識消失、一瞬フラッとしたりふぁっと
したりする脳貧血、とっさの判断ミスによるブレーキとアクセル
の踏み間違い等を起こした人の大半が何らかの薬を服用して
いたという事です。
 事故原因を総括すると脳の虚血(血液不足)という脳の栄養不足
が背景に存在します。その要因として挙げられているのが低血
圧症、低血糖症、低ナトリウム血症と言う病名です。低血圧症
を引き起こす一因となるのが「血圧降下剤」の長期服用です。
次に低血糖症の原因は脳を養うために必要な血糖を薬で長期に
渡り下げた事が一因となっています。さらに低ナトリウム血症
の一因になるのが長期に渡る減塩です。
 心筋はナトリウムとカリウムのバランス関係で作動しており、
ナトリウムの濃度が足りないことで心筋が弱り、脳に血液を
供給できなくなります。また利尿剤の服用はナトリウム血症を
引き起こす要因として挙げられています。

 以上のように減塩、血圧降下剤、血糖降下剤の多剤服用が脳
の虚血を生起させる誘因となっているのです。以前から北欧の
医学界からは、血糖と血圧をセットにした服用は認知症の発症
リスクを高めると報告されています。また認知症気味の人が薬
を止めたことで回復した事例も多くあります。薬を多用しなく
とも横たわる時間を多くし頭部冷却をすることで症状は回復し
ます。
 ≪参考文献≫ 有本政治著:「日本伝承医学の家庭療法