日本伝承医学の技術は脊柱全体のカーブを瞬時に変える
ことのできる技術であり、肩や腰を直接もんだり、指圧し
たり、鍼をしたりしなくても、首、肩こり、腰痛を根本的
に解消することができるのです。また、心臓調整法では固
くなった僧帽筋を引き伸ばし、可動性を失った第3、第4、
第5肋骨を動かすことで、脳内の血液循環を瞬時に変え、
停滞していた血流を改善することができます。僧帽筋とは、
首の付け根から両肩までを結んでいる筋肉で肩こりのとき
に一番固くなる筋肉でもあります。
筋肉は、長期にわたり持続的に押したり、もんだり、マ
ッサージをしたりしますと、その部位に慢性疲労が発生し、
逆効果になってしまう場合も多々あります。全体と部分の
関連をこのように把握し、自然良能に導いていくのが理想
的な対処の方法であります。