人の体のナゼとワケ ~ 生理が早くなるワケ

生理は月経(げっけい)と言われるように、周期は本来は28日~30日位が正常
になります。月の満ち欠けが25日や35日の周期で来ないように、生理の周期は
早くなったり遅れたりすることは、いいことではありません。しかし、生理が28日より
早く来るには早くなる理由があります。身体に起こる全ての反応は意味があって起
こっているからです。その意味は身体の機能を損なわないように、また元に戻すた
めに必要な対応をとってくれています。

身体の内部にこもった熱や毒素を通常の手段で外部に棄てられない状況になった
時、生理の血液としていち早く体外に排出することで、熱や毒素による様々な影響
を食い止めてくれています。つまりは身体を守ってくれているのです。

早い人では二週間位で生理になる人もいます。少量の不正出血やおりものがある
場合もあります。このように身体の内部にこもらせていては害になるものを、外部に
速やかに棄てる対応を体はとります。腐った物を食べた時に嘔吐や下痢でいち早く
体外に排出して身体を守る対応と同じ原理になります。

生理の早くなる人は、遺伝的に心臓と肺の機能の弱い体質の人です。心臓と頭に
熱がこもりやすく、この熱を速やかに体外に棄てるために生理が早くなっていきます。

身体の左脇にある脾臓という臓器の機能が低下した人も、生理が早くなります。
それは、脾臓の赤血球分解作用が下がるため、分解出来ない古い赤血球が体内
に滞り(漢方では血(おけつ)「古血」と言います)、血液を汚していくからです。その
ためにこの汚れた血液を、生理の出血として早く体外に棄てる対応をとります。

また、心臓や肺が体質的に弱い人は、新陳代謝をうながして血液の循環を速く
し、血液を浄化していくために、生理の周期を早めて、出血させていきます。過労
や心労、寝不足が続いて体が弱っているときにも、生理の周期は早くなります。
女性にとって生理の周期は健康の指標でもあるので、周期を把握して自分の健康
状態をみていくことが大切です。