日本伝承医学とは


日本伝承医学治療の最大の特徴は 、骨髄機能を発現出来るという 点です。骨髄
では、骨髄幹細胞によって細胞の新生と造血(赤血球、白血病、血小板)という生命
力と免疫力の源となる二大作業が行われています。この骨髄の働きを一番有効に
引き出す治療法になります。

骨髄の働きを高めるためには骨の持つ特性を生かすことが必要です。それは圧
電作用と骨伝導になります。骨に圧や「ゆり、ふり、たたき」という振動を与えると、
電気を発生します(圧電作用)。骨伝導は神経伝達よりも速い人体中最速で最大の
エネルギーと情報の伝達系です(骨伝導を利用した補聴器等はすでに実用化されて
います。骨を振動させる事で音に変換できるのです)。この圧電作用により発生し
た電気と磁気は、骨伝導を介して瞬時に全骨格に伝導し骨の中の骨髄機能を発現
させるのです。その効果は極めて高く細胞新生と造血が一気に起こり、最適で必要
な数の赤血球、白血球、血小板を産出し必要な細胞を新生します。

日本伝承医学の治療では、血小板減少症等の症状は、一回の治療で正常値まで
引き上げるほどの効力を発揮します。また同時に人体のエネルギー力(電気力)を上
げ、情報(磁気作用)の伝達が促進される事で、全身の血液の循環、配分、質が調
整されます。骨と骨髄を活用することで、生命の仕組みの三態となる物質系(血液、
生命活動に不可欠なカルシウム、リン等)、エネルギー系(電気量)、情報系(磁気量)
のすべてに作用が及びます。日本の古代人が開発研究した骨の特性を生かした
この治療法の真髄がここにあるのです。

東洋医学では上記の概念を「気血の調和」と表現しています。「気」とはエネルギー
や情報を指し、「血」とは血液、体液を指します。この気血を動かす方法として鍼や
お灸を用います。その作用伝達に、目に見えない伝達系である経絡経穴を使用す
るのです。生命力と免疫力に相当するものは「先天の元気」「後天の元気」あるいは
「腎気」として表現し捉えています。
日本伝承医学は気血の調和を骨に一元化し、なおかつ生命力と免疫力の源である
骨髄機能を発現させることの出来る極めて効率的であり合理的な治療法なのです。

病気の真の原因は「氷山の一角」のことわざ通り、表面に現れてる症状の背景には
その人の生命力と免疫力の低下が存在します。また直接的には全身の血液の循環
配分、質の乱れもあります。病気を根本から治すためには対症療法だけではなく真
の原因となっている部分も同時に回復させることが必要なのです。これを最も早く効
率良く達成できるのが日本伝承医学の治療になります。

昔から日本には「肝心要」という格言があります。これは病気の直接的要因となる全
身の血液の循環、配分、質の調整に肝臓と心臓が一番関与していて、各内臓の中
でも最重要なものですという教えです。日本伝承医学独自の心臓調整法で心臓ポン
プを活発にすることで血液の循環を回復させ、肝臓胆嚢調整法で肝臓(胆嚢を含む)
の働きを元に戻し、血液の配分と質を向上させます。このように血液の循環、配分、
質を整える方法として肝と心の治療を中心に構築されてます。他の臓器、胃、腸、
子宮、卵巣、関節、筋肉に対しては、伝承された個別の操法で対応します。
また、家庭療法として安全で効果の高い頭と肝臓の氷冷却法を指導します。歩行、
食事、水分補給、ふくらはぎの強化法、各種ストレッチ法を伝授し、治療と併用して
ゆくことで、より効果をもたらします。健康とはこうした自助努力も怠ってはいけません。
このような総合的な方法で健康回復に取り組むのが日本伝承医学の治療法と日本
伝承医学の考え方になります。