日本伝承医学のめざすもの   2021.3.17 有本政治

 
※第12回未来塾の講義内容になります。受講生は各自で毎回復習をして
  おいてくださ
い。質疑応答は次回授業時に受け付けます。 

≪上肢下肢のペアストレッチ≫ 

 テキストと動画をみながら復習していくようにしてください。
   ペアストレッチは30分以内で終わるようにします。 

≪日本伝承医学のめざすもの≫ 

【新たな息吹き(イブキ)の発生】

  生命体はある波長をもった振動体である。それに外部から新たなヒビ
(波長)を与えることで、「重合波」が発生する。「フトマニ」と
いう。「イノチ()」に対して新たに「イキ()」を吹き込むこと
で新たな「イブキ(息吹き)」が生まれる。
                   ↓

  ゆり・ふり・たたきの圧や振動(=ヒビキ)を骨に与えると呼吸が変わる。 

【技術行使の原則】

  日本伝承医学のすべての技術は「角度・張力・間()」が特徴となる。

①角度→仰臥位で手・足を開いて角度をとる。
    原則・・・人体の横隔膜で区切り横隔膜より上に刺激を送る
         場合は手を水平に開く。横隔膜より下は、足の角
         度を当該部位に合わせて開く。

②張力→下肢全体をやや引いて、ヒビキを伝わりやすくする。
()糸電話は、糸がたるんではヒビキが伝わらない。
ヒビキ(振動)を伝えるに
は、丁度いい張力が必要となる。
  伸反射としての作用
  根圧作用

③間()とはどういうことか?
  タイミングであり、間隔(リズム)である。
           ↓
 ・刺激(ヒビキ)を与えるタイミグは、受者が呼気に入った瞬間が
  最適となる。

 ・次の刺激を加えるのは、受者が2呼吸する間を取ることが望ましい。
 ・頸椎、胸椎、腰椎への刺激の与え方は「グー・スー・グッ」の
  間合いを用いる

   グー →80% スー →60% グッ →100
           ↓   
   利点は、深部に刺激が伝わる
   受者の力が抜けた瞬間に刺激が入れられる
 

【技術行使の判断法】

  日本伝承医学のすべての技法は、相手のイキ(呼吸)の変化を目で確か
め、ヒビキかたの
変化を、目と手で読みとることである。上記を達成
するためには、受者全体のわずかな動きの変化もみのがさないことで
ある。

           ↓
   「焦点のない目」・・・焦点のない全体をみる目を用いる 

≪日本伝承医学ひとり操法≫

 『日本伝承医学ひとり操法』の教科書を読み各操法の手順、原理を理解し
ておいてく ださい。全項目はひとりでできる整体法になります。パーソ
ナルトレーナーのかたは覚えて自宅で自分ひとりでできる身体調整法とし
てクライアント(client御客様)に教えてあげてください。体のねじれ、
ゆがみをとり、不調な個所を身体内部から整えていくことができます。

①三指半操法/五指底屈法
   ②リモコン操法
   ③心臓調整法
   ④両肩ストン法
   ⑤立位でのかかとストン法
   ⑥頭頂叩打法
   ⑦肝胆叩打法
   ⑧血液の質を変える操法
   ⑨骨盤調整法
   ⑩集約挙、右手中指背屈法
   ⑪ゆすってトントン  

≪次回以降の授業日程≫ 

●操体法
  ●不随意運動
  ●ブルーワーカーの使い方
  ●筋膜リリース(ローラーの使い方)
  ●キネシオテープの貼り方
  ●テーピングについて
  ●骨法整体術(身体の使い方)
  ●前からの心臓調整法
  ●ねんざの治療技術
  4050肩治療技術  

 ※以下〇印は復習になります
 〇五臓六腑/表裏の関係/経絡と経穴の復習
 〇肘内障治療技術の復習
 〇各筋肉と骨の名前の復習/筋肉と腱、靭帯の話
 〇脾臓、横隔膜、胆汁の重要性
 〇機能解剖学/肩周辺機構
 〇開脚前屈位→物理学回転軸変換法則を用いたストレッチ法
 〇腰椎骨盤リズムについて
 〇後頭骨擦過法の理論と実技
 〇人体ヨロイ理論/人体積木理論/人体バナナ理論
 〇脊柱/腰仙角について