人体に電気を発生させる原理は「骨の圧電作用」と
         「筋肉への急速な張力」と二つある

                    2022.12.17. 有本政治
 人体は「電気仕掛けのロボット」と表現されるように、人体内の組織
器官のほとんどは、電気をエネルギーとし、磁気を情報として機能して
います。そのため人体内の電気レベルが低下すると様々な失調を生起
させます。これがすべての病気の背景に存在します。

低下した電気レベルを高めるために、骨のもつ「圧電作用」を応用
したのが日本伝承医学の治効理論となります。人体電気発生の原理に
は、骨の圧電作用と筋肉の発電作用があります。筋肉に対して急速な
張力をかけ発生する電気量は骨の圧電作用と同様に微弱ですが、人体
のエネルギーとしては充分になります。

 
 日本伝承医学は、この「骨の圧電作用」と「筋肉の急速な張力」の
二つの電気発生原理を融合させた技法を多く用いています。筋肉を急
速に引き伸ばす代表的技法は、後頭部で両手を組む「心臓調整法」と
座位からの「脊柱矯正法」になります。両手を後頭部で組み、両肘を
引き寄せ背中を丸め、首と背部の筋肉に張力を出し、骨の圧電作用を
用い、微弱な電気を発生させます。

心臓調整法は、首から背部のほとんどをしめている僧帽筋の急速な
引き伸ばしと、心臓に電気を供給する骨となる胸椎345番と肋骨
345番に押圧を加えます。日本伝承医学の心臓調整法は、私の50
の臨床の中であらゆる心臓病に著効を示しています。また、椎骨に
重力圧を加えた座位からの脊柱矯正法も同様の発電原理になります。
術者の膝頭をあてた椎骨に軽く圧を加えることで人体に微弱な電気を
発生させ、電気レベルの低下した背骨の椎骨を回復させます。
日本伝承医学の技法のほとんどは、この二つの電気発生の原理を融合
させた技術となります。