いつのまにか骨折ーーー高齢者に多く見られる脊柱の圧迫骨折と骨粗鬆症の本質
                                  2016.12.27 有本政治

「いつのまにか骨折」と表現される脊柱の骨折が多発し、社会問題化しています。
いつのまにか骨折とは、骨が折れるというより、骨がつぶれると言う表現の方が適切
になります。自覚症状がほとんどないのにX線やMRIに骨がつぶれた映像が映し出さ
れてしまうのです。そもそも自分の体に骨折が起きているのに、気付かないという事
自体が何ともおかしな現象です。

普通骨にヒビが入ったり、剥離したり、骨折するにはかなり大きな衝撃が外部から
加わります。それにより骨だけでなく、接続する靭帯や筋肉、腱にも損傷が起こりま
す。当然痛みや腫れ、炎症を伴います。内部に骨折が発生した場合は、いわゆる
自発痛が起こり、じっとしていても疼(うず)く様な疼痛を伴います。

ところが、こうした自覚症状が無く、気付かない内に脊柱の椎骨が骨折してしまうと
いう現象が実際起きているのです。これは通常では考えられない事であり、普通の
骨折とは別の観点で考えてみる必要があります。以下日本伝承医学の病気や症状の
捉え方である”正”の対応の視点で、このような骨折の本質とその前提となっている
骨粗鬆症を考察していきます。


『いつのまにか骨折する前提には骨自体のもろさ(骨粗鬆症)がある』
 
通常の骨折は、ほとんどの場合外部から大きな外力が加わり、それに骨の強度が
耐えられず骨折に至っています。例えば交通事故、スポーツ障害、転倒、転落事故
等が挙げられます。これらはある意味、不可抗力な事故的な要因で発生しています。
しかしいつのまにか骨折している場合は、強い衝撃が体に加わったわけではなく、日常
のちょっとした動作や寝返り、布団を持ち上げたり、咳やクシャミ等のささいな動作
によって引き起こされてきます。転倒や外力による場合もありますが、多くが本来骨
折を起こすような強い衝撃がなくて発生しています。

本来骨は強固にできていて容易には骨折しません。簡単に骨が折れていては生命
維持ができないからです。骨折に至る前提として、骨がもろくなって、起こっていると
いうことです。ではどうして骨がもろくなってしまうのでしょうか。


『なぜ骨がもろくなるのか。日常生活で気をつけなければいけないこと』

骨がスカスカになってもろくなった状態を骨粗鬆症と言います。骨がもろくなるのは、
骨の内部の密度が減り、骨に中が”軽石”のように"す”がはいった状態になってしま
うからです。この主要な要因は、骨を形成する成分となるリン酸カルシウム(アパタイト)
が減少していくためと考えられます。リン酸カルシウムの成分となるカルシウムとリン
が骨内に不足してしまうのです。

骨は人体内の重要な貯蔵庫と言われます。血液の中のカルシウムが不足してくると、
私たちの体は、骨の中に貯蔵されているものを使い始めるのです。つまり骨の中に
貯蔵されているカルシウム等を溶出させて、生命を維持するために血液中に補おう
と働くのです。故に骨の中にあるカルシウムやリンが減っていき、骨がスカスカな状態
となってしまうのです。女性の場合は、閉経後にエストロゲン等の女性ホルモンが減
少してくるため、このような状態が起きやすくなります。

またリン酸カルシウムの生成を促進するするための”重力圧”が骨にかからないの
も骨がスカスカとなる一因になります。重力圏外に出た宇宙飛行士達が骨に重力圧
がかからなくなり、あっというまに骨がもろくなってしまうのと同じ原理になります。
歩かないで、仕事で座ってばかりいると、若い人でも骨がもろくなっていきます。昨今
スマートフォンやパソコンの普及で、歩行や運動不足が顕著になってきましたが、こう
したことも、骨をもろくしている要因となります。人間は二足歩行をすることで、常に骨
に重力、圧力がかかり、骨髄に響いて、細胞新生力や造血力を保持できるのです。
寝たきりになると足腰が弱るように、重力がかからないと、あっというまに骨がもろく
なってしまうのです。

骨がもろくなるのは、歩行、運動不足だけではなく、食生活、栄養素等のかたよりにも
起因しています。最近では高齢者だけではなく、若年層にも骨折が多くみられるのは、
外食や既製品のお弁当等で食生活があまりにもおろそかにされているからです。
食事では、小魚や大豆製品、小松菜、ほうれんそう等の野菜を、日々とり入れていく
ことが大切です。小松菜は野菜の王様と言われています。骨がもろくなってきたら、
毎日摂取していく事です。今は安易にカルシウム剤をとる方が多いのですが、錠剤は
胃を荒らす為、食生活の中で自然にとり入れていくようにします。

また、日にあたることも大切です。なぜならば日の光を浴びることでビタミンDが作られ
るからです。ビタミンDはカルシウムの吸収を増やし、骨が弱くならない為の不可欠な
栄養素になります。骨は生きている組織です。骨は古くなると壊され、新しくまた造られ
ていきます。故に日にあたらず、室内にこもってばかりいると、新しい骨が再生されなく
なってしまうのです。

筋力をつけていくことも大切です。筋力をつければ、骨がもろくなってもカバーできる
からです。しかし過度な運動やストレッチは逆に、筋肉疲労を起こします。無理のない
適度の歩行や散歩、片足立ち、爪先立ち等の運動を日課として行なうことをすすめます。


『骨内のCa(カルシウム)とP(リン)の重要性』

生きている体において、Ca(カルシウム)とP(リン)は生命物質として最重要物質にな
ります。これがなくては生命は維持できません。筋肉の収縮、神経の興奮作用、酵
素活性、全ての細胞の調節因子として、生体機能の維持及び調節に不可欠な物質
であります。また体内の化学エネルギー生成と糖代謝に欠かせないのがP(リン)に
なります。この二つの物質がないと生命を成り立たせる事ができないのです。

故に非常時に備えて人体の最深部の支えとなる固い骨と、骨の余りと表現される歯
の中に人体中のカルシウムの99%とリンの85%を貯蔵し、必要に応じて体内に供給
するシステムを、人体は構築したのです。骨は単に体の支えだけではなく、生命物
質の貯蔵庫であり供給場所であったのです。この骨や歯に弱りがでるということは、
単に局所だけの問題ではなく、自身の生命力の弱りの現われということなのです。
骨の重要性はこれだけではありません。

骨の中の骨髄において、「細胞新生」と「造血」という生命力や免疫力の中心的な
役割を担わせ、全骨格に骨伝導という最大で最速の情報伝達系の役目も、もたせ
ているのです。さらに骨に圧や振動が加わる事で、電気を発生させ人体の全ての
動きのエネルギーとなる電気エネルギーを発生させているのです。

つまり骨は単なる体の支えだけではなく、生命の仕組みとなる「物質・エネルギー・情
報」の全てを担う最重要な場所であったのです。日本の古代人はこの骨の重要性
を見出し、骨と骨髄の機能を発現させる技法を開発したのです。これが日本伝承
医学の治療法になります。(治療法の詳細はHPの日本伝承医学の治療法の項を
御覧ください)。


『何故骨粗鬆症の原因となる骨内のカルシウムとリンが大量に溶出してしまうのか』

生命維持物質として最重要なカルシウムは、通常時に於いては、血中カルシウム
濃度として厳重に維持、管理されています。そのために人体内に於いては、血液中
のカルシウム濃度を守るために幾重にも防衛手段を備えています。活性型ビタミンD
甲状腺ホルモン、カルシトニンなどのカルシウム調節ホルモンを駆使して、骨からの
カルシウムの流出と流入を腎臓と協調する事で守っています。リンにおいても同等の
維持管理がなされています。

これだけの血中カルシウム濃度やリンの調節機能を有しているにも関わらず、骨か
らカルシウムやリンが溶出するのは、単に加齢による骨量の減少だけではなく、骨
内からカルシウム溶出させてでも守らなければならない生命維持の優先順位がある
からです。生きている体のやる事は、必ず意味があります。その意味とは最後の最
後まで命を守る対応です。骨からカルシウムやリンを大量に溶出させる事で何かを
守っているのです。

何を守っているかと言いますと、それは生命力の基本単位となる細胞の活性化と
人体内のエネルギー合成を担う糖代謝を守る対応になります。生命の仕組みとな
る「物質・エネルギー・情報」の三態の中の物質(カルシウム)とエネルギー(糖代謝)
の二者に破綻がきているのです。これは明らかに健康の根源となる生命力や免疫
力の低下を意味します。これを補おうとする対応なのです。

骨からカルシウムやリンが溶出して骨はもろくなり骨粗鬆症に移行しますが、優先順
位としてカルシウムやリンを必要とする生命を維持するための一定の生命力と免疫
力は保持されます。このような対応をとる事で命を守っているのです。
つまり自身の体が、骨の維持より命を守る細胞の活性化や糖代謝を保護する事を、
優先させなくてはならない状況に置かれているという事です。自覚症状はなくても、
それだけ生命力や免疫力に破綻がきているということです。骨や歯の弱りは、まさに
生命力や免疫力低下の現われなのです。

以上が骨粗鬆症の根拠と機序になります。骨粗鬆症の原因となる骨からのカルシウ
ムやリンの溶出は、生命維持を優先させた非常時の対応であり、単純に骨だけが
弱ったのではなく、自身の生命力や免疫力の低下が背景に存在し、このままの状態
が続けば、がん等に代表される重篤な病にも移行する危険がある事を自覚する必要
があるのです。

ここまでに至るには、長い時間の経過があります。自身の生命力や免疫力の低下
が根源にあり、直接的には全身の血液の循環・配分・質の乱れが長い時間の経過
と共に起こり、現在につながっているのです。骨粗鬆症をこのように認識する事が重
要です。故に単純に骨粗鬆症に対して対症療法としてカルシウムの補充や薬物療法
を用いても、根本的な解決にはなりません。またカルシウム剤の副作用は胃腸機能
を急激に低下させる要因にもなります。


『生きている体に起こる全ての反応には意味があるーーーいつのまにか骨折は何
を守る対応なのか』

生物として生まれて、生きとし生けるものの起こす全ての反応には無駄な事や意味
のない事はありません。生物は最後の最後まで自らの命を守るように完璧な対応手
段を遂行していきます。ここまでやるかと思えるような対応をとっていきます。
その一例がいつのまにか骨折に相当します。

脊柱の椎骨をつぶす(圧迫骨折と言われているもの)にはつぶす意味があるのです。
それは何かを守る対応のために発生させているのです。それは何かと言いますと
脊柱の中の脊柱管の中を通っている脊髄神経を守る対応なのです。

脳からつながる脊髄神経は、私たちの体の神経伝達の中枢で、伝達系の総元締め
に相当します。脊髄神経のある部分が麻痺したら、その支配下にある全ての機能が
働かなくなります。左右の半身麻痺や下半身麻痺等がその例になります。
つまり生存を全うするためには脊髄神経の機能は守り抜かなければならない場所
になります。これを守る対応がいつのまにか骨折(圧迫骨折)の本質になります。


『圧迫骨折部をクラッシャブルゾーンにして、脊柱管の破壊を回避している』

クラッシャブル構造とは、車の衝撃吸収装置の事です。衝突時に運転手を含めた
人員の居住空間の破壊を守るために、車の前のエンジンルームと後ろのトランク
ルームを潰れやすい構造にして衝撃を吸収し、人のいる空間の破壊を免れて、人
員の生命を保護する目的の構造を言います。

つぶれる場所をクラッシャブルゾーンと表現します。脊柱の構造は椎体部と椎弓部で
構成され、前述した脊髄神経の入った脊柱管は、椎体部と椎弓部の中間に管状に
存在します。クラッシャブルゾーンに相当するのは椎体部に当たります。

脊髄神経に障害を及ぼすのは、管状の脊柱管が引き伸ばされ、内部の脊髄神経
がゴムの様に引き伸ばされる事で、麻痺や痺れが発生します。これを回避するた
めに椎体部の積木状の椎骨をつぶす事で、脊柱管にかかる引き延ばしの応力を回
避する対応が椎骨の骨折の本質なのです。

脊柱のいつのまにか骨折(圧迫骨折)が複数ある場合は、その場所に脊柱管の引き
伸ばしが起きています。引き伸ばしが起きやすい場所は、背骨の胸椎と腰椎の移行
部になります。なぜならばこの部分に最もねじれの応力が加わるからです。つまり、
この胸腰移行部に圧迫骨折は起きやすいということです。

また、この部位の骨がつぶれると、脊柱のカーブに乱れが生じ、腰が曲がり、前傾姿
勢になっていきます。前かがみの姿勢になりますが、無理して矯正したり、まっすぐに
伸ばしたりしてはいけません。体は脊柱の骨をつぶして弯曲させることによって、心臓
の吹き出しを守っているのです。

呼吸は、息をはくことが大事です。はかなければ、すうことができません。深呼吸のと
きにまず背中をすぼめて息をはくように、背中をまるめて前かがみになることで、息を
はきやすくしているのです。圧迫骨折により、胸腰移行部の骨がつぶれるということは
腰をまげ、らくに呼吸ができるようにしている対応でもあるのです。

この様にいつのまにか骨折するということは、通常の骨折とは機序が異なり、わざと
骨をつぶす事で命を守ってくれているのです。故に気が付かない内に骨折が起こり、
自覚症状が無い場合が多いのです。生きている体にとっては生命を存続させる事が
大命題であり、最後の最後まで命はこうして守り抜いていくのです。


『圧迫骨折は固めたり固定してはいけない』

骨は生きている組織になります。骨折は自然にしていれば、また修復されていきます。
つぶれた骨は、曲がって変形しますが、変形には上記のような大切な意味があるの
です。不自然に矯正したり固定してはいけません。自然に修復されても、また脊柱
管を守る対応に迫られた時は、クラッシャブルゾーンとしての役割を果たそうとしてい
きます。改善していくためには、スカスカになってもろくなった骨をじょうぶにしていくこ
とです。そのためには免疫力と生命力を上げていかなければなりません。不規則な
食生活、夜ふかし、睡眠不足は、てきめんに免疫力と生命力を低下させるので、気
をつけるようにします。

こうした圧迫骨折の本質を無視して、つぶれた椎骨に固めるための接着剤を注入したり、
椎骨と椎骨を金具でつないで補強したり、脊柱全体を固定する処置を施すという事は、
故意に椎骨をつぶす事で守っている脊髄神経の保護ができない事になり、良かれと
考えて行なう処置が、逆に悪化させ、重篤な症状へ移行させてしまう原因になるのです。

胸部の圧迫骨折も、がっしり固定しないで自然にしておいた方が回復が速くなります。
固定してしまうと、ろっ骨の動きがさまたげられ、呼吸の働きが悪くなります。血液の
循環が悪くなるだけではなく、酸素がうまく運べなくなり、内臓の機能を著しく低下させ
てしまいます。

胸腰移行部の圧迫骨折も同様の機序になります。この部位を固定してしまうと、脊柱
のS字カーブにのっとって行なわれている後頭骨と仙骨のうなずき運動が遮断されてし
まうため、脊柱の中を通っている脳脊髄液が、還流されにくくなります。脳脊髄液は、
脊柱から脳内をめぐっていて、脳の生理機能を保っています。安易に固定してしまうと
脳脊髄液がまわらなくなり、脳にも支障をきたしてしまうということです。

脳脊髄液は脳を満たして脊柱まで循環してめぐっています。ゆで卵を冷ますとき、流水
につけてさらして、熱をとりますが、脳脊髄液はその流水の役目を果たしているのです。
つまり、脳脊髄液は、脳に熱がこもり、脳内のたんぱく質が固まらないように、脳内の
熱を速やかにとり、脳内から放出させてくれているのです。

また、頭部は脳を守るために、ヘルメットのような頭骸骨で守られています。人体内で
一番熱がこもりやすい場所なので、脳内に熱がこもらないように、目・鼻・口・耳と外部
に内熱を放出させるためにたくさん穴をあけています。
脳は最も熱に弱い個所になります。脳温が43度をこえると、たんぱく質が固まり死に
至ります。故に脳内に熱がこもらないように骨に穴を開けたり、脳脊髄液で満たしてい
るのです。

いつのまにか骨折と呼ばれる、圧迫骨折の症状を、見誤まった判断で処置したり、
がっちり固定してしまうということは、呼吸を妨げたり、脳脊髄液の大事な働きをも奪
うことにもなるのです。


『圧迫骨折はくしゃみや咳が引き金でも起こる』

いつのまにか骨折してしまう場合の特徴は、自身が気付かない間に骨折が起きて
いるということです。これは自分自身も、骨折を起こす様な強い衝撃を受けた記憶が
無いために、まさか骨折しているとは思っていないからです。こう言う先入観は誰し
もが抱いてしまいます。

ところが外部からの強い衝撃が無くても骨折は起きるのです。それは体の内部か
らの衝撃になります。内部からの力とは、くしゃみ、咳が相当します。くしゃみや咳と
いう内部から発生する力の大きさを証明する事例が、腰痛や背部痛、肋骨骨折等
になります。経験した人はわかると思います。腰痛や背部痛で激痛が走るのは何も
動作をした時だけではないのです。つまり内部からの衝撃となるくしゃみや咳をした
時に激痛が走るのです。

腰痛や背部痛の患者にどういう動作の時に痛みを感じますか尋ねると、多くの方
がくしゃみや咳の瞬間が一番怖いですという答えが返ってきます。つまりくしゃみや
咳という内部からの衝撃は脊柱全体や個々の胸椎、腰椎に大きな応力を及ぼすの
です。

また人体の骨格は外部からの応力には強い構造を有していますが、内部からの力
にはもろい構造になっている事も一因です。くしゃみや咳によるクラッシャブル骨折は、
体を守る必要な対応で発生するために、強い痛みや違和感はほとんど起こらないの
です。


『どう対処するべきか』

圧迫骨折と骨粗鬆症骨折の根拠と機序が示された事は、どう対処すべきかの回答は
既に出ています。根拠や機序となる要因を改善させる事が回復への条件となります。
そのためには骨内のカルシウムやリンの溶出の原因となっている自身の生命力や
免疫力の低下をひき上げる事が必要です。また症状の直接的な要因となっている
全身の血液の循環・配分・質の乱れを元に戻す事が不可欠です。

病の背景に存在する根源的な原因は、生命活動の中心を担う「骨」そのものの機能
を回復させる事が重要です。スカスカの骨では、当然内部の骨髄の機能に低下が
みられます。特に骨髄は造血幹細胞によって細胞新生と造血(赤血球、白血球、血小
板)を担っています。

生命力とは細胞新生に置き換えられ、免疫力とは白血球を中心とした血液そのもの
であり、造血に置き換えられます。故に低下した生命力や免疫力を元に戻すには、
骨髄の機能を発現する事が求められ、一番合理的な方法です。
骨髄機能が発現すれば、低下した生命力や免疫力が上がり、細胞の活性化と糖代謝
を回復できます。これにより骨からのカルシウムとリンの溶出に歯止めがかかります。
骨再生のための骨芽細胞と破骨細胞のバランスを保ち、骨代謝を活発にすることが
できます。スカスカだった骨の骨密度を上げ、丈夫な骨の再生を促すのです。


『上記の全てに合致した日本伝承医学の治療法』

日本伝承医学の治療法は、世界で唯一、骨髄機能を発現させる事を目的に構築
されています。骨の二大特性である「圧電作用」と「骨伝導」を利用して、骨に「ゆり」
「ふり」「たたき」というひびき(振動)と圧を与えます。圧電作用により発生した電気は、
電気エネルギーとして骨伝導を介して全骨格に瞬時に伝わり骨と骨髄の機能にスイ
ッチを入れるのです。

また内臓的には”肝心要(かんじんかなめ)”と言われる様に肝臓(胆嚢を含む)と
心臓の機能を高める事を目的に技術が作られ、全身の血液の循環・配分・質の
乱れを修復させます。さらに家庭療法として推奨する頭と肝臓の氷冷却も、全身の
血液の循環・配分・質を改善させます。

以上の様な合理的で統合的な治療により、圧迫骨折と骨粗鬆症の防止と改善がなさ
れるのです。日本伝承医学の手技療法は、高齢者の方にも安全で効果的な療法に
なります。HPの院長の日記の「脊柱管狭窄症の本質と対処」も合わせて読ん
で頂くと圧迫骨折と骨粗鬆症の本質がより理解頂けます。