日本伝承医学の治療法が、がん治療の抗がん剤や放射線治療の
副作用に対して有効な理由
         
2017.3.18. 有本政治


今年度で臨床歴44年目を迎えます。この間数多くの方の臨床に携わってまいり
ました。今回の「がん」に対しても多くの臨床治験を有しています。当院には全国か
らその治験を聞きつけてがんに悩まれる方が来院されています。

私は臨床経験の中で、日本伝承医学の治療ががんという難病に対して、極めて
有効に作用する事を確信しています。これは自身の主観や患者の声ではなく、
当院のがん患者からの、長期にわたる治療前と治療後の、血液検査のデータ集
積と分析、画像診断によって、客観的な事実として立証されています。

その中から、抗がん剤や放射線治療の副作用に対して、どの様な機序で日本伝
承医学の治療が効果をもたらすのか解説していきます。


『副作用のない抗がん剤や放射線は存在しない』

がん治療における、抗がん剤や放射線の副作用は誰しもが認めざるを得ない事
実であります。副作用のない抗がん剤や放射線治療は存在しません。それは何
故かと言うと、がん細胞だけを死滅させる抗がん剤や放射線治療が無いからです。

抗がん剤を飲んだり、注射するという事は、胃腸や筋肉から吸収されて、血液を
介して全身に回ります。これは目的のがん細胞を死滅させますが、当然組織内の
正常な細胞も同時に死滅させます。がん細胞は正常な細胞と違って強力で旺盛な
細胞増殖を繰り返す細胞です。つまり生命力が旺盛な強い細胞になります。これ
を死滅させる訳ですから、抗がん剤は強力な殺傷能力を有しています。それ故に
当然正常な細胞をも大量に破壊するのは必然です。
これは放射線治療においても当然同様な機序を発揮します。最近ではその点を
考慮して、ピンポイントでがん細胞を狙い撃つ放射線やその他の照射療法が開
発されていますが、依然正常な細胞を死滅させる事にはちがいありません。

また正常な細胞を死滅させるだけではなく、血液を介して殺傷能力をもった強力
な薬が全身に運ばれるということは、当然血液の構成成分にも影響が及ぶのは
必然です。血液の成分である赤血球、白血球、血小板等をも死滅させる事になり
血液組織をも破壊してしまうのです。命の源となる血液組織の破壊は当然体の免
疫力を大きく減退させるのです。さらに血液成分の98%を占める赤血球は、中心
に核をもたない細胞と呼ばれ、新たなどんな細胞にも生まれ変われる役割を果た
しています。これを抗がん剤の副作用で破壊されるという事は、新たな新鮮な細
胞の生産を減退させる事は必然です。放射線の照射も同様な作用が起こります。
この様に抗がん剤や放射線治療の副作用は、生命の最小単位となる正常細胞と
血液組織を同時に破壊してしまうのです。

正常細胞の破壊と命の源となる血液成分の破壊は、人体の生命力及び免疫力を
著しく低下させる事は必定になります。故に髪の毛が抜け落ちたり、体重減少、
頭痛やめまい、嘔吐や下痢、息苦しさ胸苦しさ、体のダルさ、倦怠感、立ち上が
れないといった諸症状が発現するのです。
抗がん剤や放射線の治療は、がん細胞を死滅させますが、同時に自らの命を縮
める行為である事を認識する必要があります。


『抗がん剤や放射線の治療と日本伝承医学の治療を併用すると
どのような効果が得られるか』

当院の治療と併用している抗がん剤や放射線治療を継続中の患者さんは、異口
同音に副作用の軽減を言われます。当院の治療を受ける前までは、抗がん剤投
与後、副作用に悩まされ、だるさや吐き気で起き上がれなかった人たちが、日常
生活を普通に過ごせるようになるのです。中には体調が良くなる人もいます。
頭痛やめまい、脱毛が軽減する等の効果も現われます。
当院の治療を併用して効果の出ない人はいません。明らかに大きな変化が生まれ
るのです。これはどういう理由によるものなのか以下解説いたします。

『正常細胞の死滅と血液成分の破壊にどう対処すべきか』

抗がん剤や放射線治療の副作用の最大の要因は、正常細胞の死滅と血液(赤血
球、白血球、血小板等)成分の破壊です。これを最小限に食い止めるためには、
正常細胞の死滅と血液成分の破壊を止めることですが、強力な殺傷能力をもつ
抗がん剤や放射線の作用を軽減する事はほとんど不可能です。
ではどう対処すべきかと言いますと、正常細胞の死滅と血液成分が破壊される以
上に、細胞を新生させ、新鮮な血液を造血させることです。


『人体において細胞新生と造血を増進するにはどうしたら良いか』

人体において、新たな細胞と血液を作り出しているのは“骨髄”になります。骨髄で
血液が作られているということは一般的にもよく知られています。また骨髄では細
胞の元になる「幹細胞」によって今、体に必要な細胞が新生されています。
骨髄は骨の最深部に位置し、骨髄の中に多く存在する「造血幹細胞」によって新た
な細胞と血液は作り出されています。この骨髄幹細胞が作動しないと、細胞の新生
も造血も増進されないのです。造血幹細胞にスイッチを入れ、細胞新生と造血を増
進するためには、ある特別な方法が必要になります。

この「造血幹細胞」にスイッチを入れるためには、電気エネルギーと電気磁気情報が
必要になります。これを達成するためには骨の特性である「圧電作用」と「骨伝導」
を利用した特殊な技法を用いるのです。これを達成するのが日本伝承医学の治療
法になります。圧電作用とは、骨に圧や振動(ひびき)を与えると微弱な電気が発生
することをいいます。骨伝導とは人体中最大で最速の伝達系の働きを担っています。
骨に発生した電気は全骨格の骨伝導を介して瞬時に全身に伝えられます。


『世界で唯一骨髄機能を発現できる治療法』

日本伝承医学は日本の古代人が、骨への高い見識から発見開発した独自の治
療法になります(詳細は日本伝承医学のホームページを参照ください)。
前述した骨のもつ二つの特性となる圧電作用と骨伝導を利用して、骨に「ゆり・
ふり・たたき」や踵を落とすといったひびき(振動や圧)を与えることで、微弱な電気
を発生させ、骨伝導を介して瞬時に全骨格に伝えます。この電気エネルギーと電
気磁気情報が骨の内部に存在する骨髄にスイッチを入れるのです。

骨髄機能が発現されることで、骨髄に存在する造血幹細胞が活発に活動を開始
し、新たな体に必要な細胞を新生し、新鮮な赤血球、白血球、血小板を増産する
のです。これが、抗がん剤や放射線で死滅、破壊された正常細胞と血液成分を
補い、副作用を最小限に食い止める役割を果たすのです。

また、日本伝承学の治療は、内臓的には肝臓(胆のうを含む)と心臓の働きを回復
させる目的で構築されています。肝臓と心臓は“肝心要”(かんじんかなめ)と表現さ
れるように、人体において重要な働きを担っています。それは命の源となる全身の
血液の循環(心)・配分(肝)・質(胆のう)を正常に保つ働きを担うからです。“肝心要”
が整うことで、全身の血液の循環・配分・質の乱れが修正されるのです。
抗がん剤と放射線治療によって、血液成分が破壊されて弱った体を元に戻すため
には、命の源となる全身の血液の循環・配分・質を改善することは不可欠になり
ます。このように骨髄機能を発現させることで細胞新生と造血を促進させ、低下し
た生命力を回復させ、肝心機能を元に戻すことで全身の血液の循環・配分・質の
乱れを修正することで低下した免疫力を回復させます。これらの二大作用が抗が
ん剤や放射線治療の副作用を最小限にくいとめる最大の理由になります。
以上の理由を正しく認識され、日本伝承医学との併用治療が、副作用を最小限
にとどめ、がんの進行をくいとめ、回復に向かわせる最良の方法となるのです。