日本伝承医学の治療効果と治療後の反応について 2015.9.25 有本政治

【世界に例を見ない骨の特性(圧電効果と骨伝導)を利用した治療技術】

日本伝承医学の治療法は、世界で唯一骨髄機能を発現できる治療法になります。
人体の最深部に位置する骨髄にスイッチが入ると、体の内部から治そうとする反
応が一気に湧き上がります。そのために一回の治療でも大きな変化が体にもた
らされます。

具体的な施術方法は、骨の二大特性を使用した方法になります。一つは、体
の中で、最大にして最速、また伝達容量が大きくて確実に伝わる”骨伝導”を
使用します(骨伝導補聴器として実用化され、骨を伝播して、音の様な微細で
複雑な振動も瞬時に伝達)。もう一つは”圧電効果”です。骨に圧やヒビキを与
えて微弱な電気を発生させる治療技術になります。骨に圧やヒビキ(ゆり・ふり・
たたき)を与える事で、発生した電気が骨伝導を介して、全骨格に瞬時に伝達
されます。これにより骨の内部にある骨髄機能が発現されるのです。また骨は
生命物質として不可欠なカルシウム(Ca)とリン(P)の貯蔵庫であり、骨伝導と圧
電によってカルシウムとリンの貯蔵と溶出をコントロールします。さらに一番
主要な伝達系の通りが良くなり、人体の電気レベルが高まる事で、全身の血
液の循環・配分・質が整い、リンパ系、神経系、経絡(目に見えない無線の伝
達系)の流れが改善されます。



【低下した生命力や免疫力を高め、生命人体の仕組みの三態全
てに作用する合理的な治療法】

骨髄機能が発現されると、骨髄の主要な働きである「造血」と「細胞新生」
が一気に活動を始めます。これにより造血作用が促進され、赤血球、白血球、
血小板等が増産されます。また造血幹細胞が細胞新生を活発化させ、新たな
細胞が生み出されます。この生命人体にとって不可欠な物質となる血液の増
産と細胞新生により、低下した免疫力や生命力を高める事ができるのです。

また一番主要な情報伝達系である骨伝導が整う事で、他の神経系、自律神経
系、ホルモン系、経絡系といった人体の情報系が正常に機能し、全身の情報
の受容、伝達、処理、反応能力が改善します。さらに、骨に発生した電気によ
り、人体の主要なエネルギーである電気エネルギーが補われ、脳、心臓、内臓、
筋肉(脳波、心電波形、内臓電気波、筋電波)等の機能が活性化します。また
人体のエネルギー反応に不可欠なカルシウムとリンが十分に作用して、人体の
化学エネルギーを作り出します。

上記の働きが生起されるという事は、生命人体を構成する仕組みの三態となる、
物質としての血液と細胞、エネルギーとしての電気、それと情報網の整備といっ
た、生命人体の仕組みの三大要素である「物質・エネルギー・情報」の全てに
作用が及ぶのです。東洋医学では、”気血の調和”と表現します(使用する伝達
系が異なり、経絡という目に見えない無線の伝達系を使用)。

人体の骨は、生命物質の貯蔵庫であり、血液と細胞の産出場所であり、エネル
ギーとしての電気、磁気、化学エネルギーを生成貯蔵し、骨伝導という一番主要
な情報伝達系であったのです。人体の骨が生命の仕組みの全てにおいて重要
な役割を果たしている事を発見した日本の古代人の叡智に驚かされます。世界
で一番骨に執着する民族の謎がここにあったのです。



【全ての病気や症状の背景には、生命力や免疫力の低下があり、
直接的には全身の血液の循環、配分、質の乱れがある】

病気は症状を封じ込めれば治るものではありません。伝染病のように、病原
菌がはっきりしているものに関しては、抗生物質を使用して、病原菌を退治して
封じ込めれば病気は治ります。しかし他のほとんどの病気は病原菌で起こっ
ているわけではありません。故に症状を薬で封じ込めても、止めればすぐに
再発し、これを繰り返す事で、重篤な病に移行していくケースが多く見られます。
それは表に現れている症状にとらわれて、病の背景に存在する自身の生命力
や免疫力の低下を考えず、症状の直接的な引き金になっている全身の血液の
循環・配分・質の乱れに目を向けていないからです。

上記の二つの条件を同時に達成できるのが、日本伝承医学の治療法になります。
前述した骨髄機能を発現させる事で、低下した生命力や免疫力を補い、生命人体
の仕組みの三態となる、物質、エネルギー、情報の全てに作用させる事で、全身
の血液の循環、配分、質の乱れを整える事ができるのです。
さらに基本技術となっている心臓調整法と足の骨を使用した首と脳の治療法
(リモコン操法)、肝臓と胆嚢の炎症をとる大腿骨叩打法を加える事で、心臓の
ポンプ機能も高まり、脳内の熱と脳圧の上昇が除去され、肝胆の熱と腫れが
改善できます。これにより、人間の病気の発生の根源と位置づけられる頭と肝
臓の熱と充血がとれてくるのです。これを 起点に、これまで 排出できないで脳
や肝臓及び体内にこもっていた熱や毒素を排出する働きが生起されるのです。
また脳圧を抜く対応が発生します。病が重篤になる程、著効を示します。



治療後の反応について

【治癒反応として体内にこもった内熱や毒素を一気に排出し、
脳圧を抜く対応が起きる】

治療後に起きやすい反応は以下になります。体全体の細胞の活性化を図る
ため、細胞内の分子運動を活発にするために”発熱”が起こります。風邪のよ
うな症状が発現します。微熱しか出せなかったタイプの人が38度以上の高熱を
出せるようになります。人体は38.2〜38.4度の高熱で、免疫にスイッチが
入ります。故に発熱は、必要な対応なので解熱剤で下げてはいけません。
(免疫力、生命力が低下している人は37度台の微熱しか出せないのです)。

後頭部、額や首、脇の下、鼠蹊部等を氷冷却する事で、熱を通過させて下さい。
他の風邪の症状の咳、喉、鼻詰まりも喉や胸(鎖骨下)の氷冷却が効果的です。
また内部にこもって出せなかった内熱を、表に出す事ですてる対応が生じます。
特に脳内にこもった熱、肝臓や心臓の熱のこもりをすてるために、扁桃腺炎、
耳下腺炎、歯茎の腫れ、口内炎、舌炎等が起きやすくなります。

また筋肉や関節内の熱や老廃物をすてる対応と深部の腰の痛みが表に浮き
上がるために、一時的に腰痛が出たり関節や筋肉の痛みが起こる事もありま
す。体のだるさとしても感じられます。

肌荒れや湿疹、アトピー性皮膚炎等の皮膚病が、外に内熱や毒素をすてる対
応を強くするために、一時的に激しく出てきます。これも外にすてる必要な対応
ですから、慌てないようにしてください。

女性の場合は生理以外でも、出血する事があります。子宮筋腫の方は、多量
の出血や血のかたまりが出る事もありますが、こうした症状も体が内部の熱と
共に不要な物を排出してくれる必要な対応になります。

肝旺タイプと表現され、気力が旺盛で、脳圧が上昇状態であるにも関わらず、
気力で症状を消し去るタイプの人は、治療後に一度めまいや頭痛を起こして横た
わらせ、嘔吐や排便を発生させて、極限状態に来ている脳圧の上昇を抜く対応
が起こります。この場合はまず横たわり氷枕で頭部を冷却し、アイスバックで額と
両首を冷やして、安静にする事でおさまります。このめまいや嘔吐は脳圧を抜い
て、脳溢血やクモ膜出血、脳梗塞を防ぐ大切な対応ですから、前記の処置で通
過させる事が重要です(詳細は日本伝承医学HP、院長の日記、めまいの真の
意味を参照)。



【一回の治療で検査数値の変動が起こります。正しく認識する事が大切】

日本伝承医学の治療効果は、病気が重篤になればなるほど顕著になります。
入院中や通院中の方で、病院で血液検査の数値に変動が現れます。
がんや白血病、骨髄異形性症候群、再生不良性貧血、血小板減少症等は、
白血球、赤血球、血小板の数にすぐ変動が見られます。がんの場合は腫瘍マ
ーカーの数値にも変動が起きます。特に白血球の数値は大きく変動します。
これは白血球数を増やして、免疫力を高めようとする体の対応の姿になります。
故にこれを封じ込めてはならないのです。経過を見ることが求められます。生
きている体の起こす反応は、早く死に向かわせるために起こしているわけ
ではありません。最後の最後まで命を守るように対応します。この事実を認識
する事が大切です。

血小板減少症に関しては、一回の治療で正常値まで戻す事が実証されてい
ます。これらの検査データの変化は、日本伝承医学の治療の一番の特徴で
あります、骨髄機能の発現と全身の血液の循環、配分、質の乱れを正す治療
が、生命人体にいかに大きな変化をもたらすかの証明であるのです。もう一つ、
飛躍的に生命力を高める事例として、不妊治療に対する効果があります。
母体の生命力が高まり、新たな生命を育む環境が整う事で、妊娠の確率が
画期的に上がります。(詳細は、HP院長の日記、妊娠出産するためにはを参照)

他の内臓疾患の腎臓疾患、糖尿病、肝臓疾患等の場合も同様に検査数値が
大きく変わっていきます。これらも一時的に何かを変え元に戻すための必要
な対応ですから、あわてず経過を見る事が重要です。(詳細は日本伝承医学
HP、院長の日記、クレアチニンの項参照)
日本伝承医学の推奨する家庭療法としての氷冷却法が、救急法としても大きな効
果をもっています。日本伝承医学の治療効果と治療後の反応をこのように認
識され、間違った選択をされない事を願います。