アキレス腱断裂は何故起きるのか 2016.1.30. 有本政治

私は今年臨床歴43年を迎えます。その間スポーツトレーナーとして旧日本鋼管
運動部(現JFE)でバレー部、バスケット部を中心に25年間、三菱電機名古屋男子
バスケット部に5年と多くのスポーツ選手の治療に携わってまいりました。
その間何度もアキレス腱断裂の瞬間を目の当たりにしてきました。そこにはアキ
レス腱断裂の機序の特徴と共通項が見られたのです。

<アキレス腱断裂の機序の特徴>
その機序の特徴とは以下になります。アキレス腱は人体中一番太く強い腱で、簡
単に断裂を起こさない構造になっています。この腱が断裂するという事は、歩行や
走行ができなくなり、弱肉強食の自然界においては、死を意味します。つまりそう簡
単に切れてはならないのです。故に太く強く耐久性に優れています。
バレーボールやバスケットボールにおいて、アキレス腱に大きな負荷がかかる動
作は、ジャンプになります。スパイクやダンクシュートの際に、足を大きく強く踏み
込み最大限の跳躍をします。この瞬間にアキレス腱に最大の負荷がかかります。
しかしアキレス腱に一番負荷がかかる場面でアキレス腱の断裂はほとんど起きな
いのです。

それではどういう動作の時に断裂が発生しやすいかと言うと、ゆるやかなバックス
テップから、とっさに前に出ようとする動作の時に、アキレス腱断裂は起きやすくな
ります。バレーボールのスパイクの動作から言えば、試合中アタッカーがスパイクの
準備の助走をとるために、後方に下がるバックステップをとり、方向を変えて前方に
出ようとした瞬間に発生するのです。バスケットボールにおいても同様になります。
ドリブルをして相手と対峙し、ドリブルでステップを踏みながら、やや後方に下がり、
次に前方や側方にステップを踏んだ瞬間に発生しやすくなります。

これは全ての競技に共通しています。テニスにおいても一旦下がって前に出よう
とする瞬間であったり、ラグビー等においても同様の動作の時に起きています。
また逆のパターンで、前から後ろにステップを踏む場合にも発生します。
つまり、筋肉に最大の収縮力が加わり、腱に最大張力がかかる時ではなく、緩
やかな動作であっても、前後の動作の切り替え時にアキレス腱断裂は発生してい
るのです。故にほとんどの方が、筋肉や腱に大した負荷はかけていないのに断裂
が起きてしまった事に驚かされます。
断裂を経験した方は、何が起こったのかよくわからない状態で断裂しています。
異口同音に、断裂の瞬間を、誰かのつま先で軽くアキレス腱を蹴られたようなとか、
ボールや石が腱に当たったような衝撃と証言しています。つまり、本人がそれほど
大きな衝撃を感じていないのです。

<そもそも腱とはどういうものなのか>
筋肉の延長上に存在する”腱”とはどういうものかと言うと、筋肉は関節を動かすた
めに二つの骨に連結され、筋肉が収縮する事で関節が動く構造になっています。
そのために全ての筋肉は骨に付着しています。筋肉が骨に付着する場合に大き
な断面のまま骨に付着する訳にはいきません。骨に付着する部分は強く束ねる
必要があるのです。

筋肉の両端で、骨に付着する両端を腱と言います。筋肉の形状は模式化すると
二つの円錐の底面を貼り合わせた様な形になります。円錐の細い部分がひも状
になって、細く束ねられる事で骨に付着しているのです。このひも状の部分を腱と
言い、硬くコリコリしていて強い構造になっています。腱の事を”スジ”と表現するの
はこのためです。その中でもアキレス腱は人体中一番太く、強度もある長い腱にな
ります。筋肉は伸縮性がありますが腱にはありません。腱は腱鞘という刀の鞘(サ
ヤ)に相当する管の中を滑る様に動く構造になっていて伸縮性をもちません。この
腱の特性が断裂を起こす要因として働くのです。

<断裂の機序は、急激な前後の動きに下腿(ふくらはぎ)の筋肉が即座に反応
できない状態の時に発生する>
アキレス腱は本来、簡単に切れない様に強固に作られています。それが最大筋力
で最大負荷ではない状況で断裂を起こしてしまうのは、通常ではあり得ないことです。
では、なぜ起きてしまうかと言うと、その背景には本人も気付いていない慢性の筋肉
疲労が蓄積されているのです。筋肉に慢性疲労が蓄積すると、徐々に筋肉の働きは
低下していきます。筋肉は神経からの電気信号で収縮を起こします。筋肉が疲労を
蓄積していくと、この電気信号に即座に反応できなくなるのです。
前後の動さの切り替え時に、ふくらはぎの筋肉が即座に反応できない事で、普通
ではかからない負荷がアキレス腱にかかってしまうのです。

<腱は筋肉が収縮する時の応力には強いが、筋肉が伸びた状態の時の応力には
弱い構造になっている>
アキレス腱に最大負荷がかかるのは、最大疾走や最大跳躍時です。ふくらはぎの
筋肉に最大の強い収縮が起こる時になります。アキレス腱は筋肉が収縮する時の
応力には、最大強度を保つ事ができる様になっています。故に、100mメートル走等
の前方への全力疾走時やジャンプ等の最大跳躍時にアキレス腱断裂が起きる事
はほとんどありません。しかし、筋肉の収縮時ではなくて、筋肉が伸びた状態の時
に大きな伸長力がかかると、伸縮性の無い腱に応力がかかってしまうのです。筋肉
には応力が加わった時に伸びる性質を有していますが、腱には伸縮性が無いため、
腱が断裂してしまうのです。

<腱断裂には、ムチの原理が作用している>
強固に設計されている腱に断裂が起きるのは、通常の条件では起き得ないことです。
ではなぜ起きているかと言うと、もう一つ考えられる要因として、”ムチ”の作用が腱に
及ぶ事が考えられます。ムチの原理とは以下になります。ムチの基本構造は長い縄
状のもので、根元が太い構造から徐々にしなりをもちながら、先に行くに従って細くひも
状になっているものをいいます。

根元の太い方を持ってムチを振り、”より戻し”をムチにかけるとムチの先端が超
速度で動かされ強い衝撃が発生します。空中でムチを操作すると、パンパンと空
気を切り裂く音が発生します。これを「衝撃波」と呼び、音速を超えるスピードが出
た時に発生します。これがムチの先端が大きな力を生む原理になります。
ムチの構造は、ふくらはぎの筋肉とアキレス腱の形状に似ています。筋肉の太い
部分からアキレス腱のひも状の細い部分につながっています。ふくらはぎとアキ
レス腱の形状は、ムチの原理が作用する構造になっているのです。ただ普通の状
態では、ムチの原理は発生しません。筋肉の収縮に連動しているだけです。

筋肉に慢性疲労が蓄積し、前後の動きの急激な変化に、ふくらはぎの筋肉が即座
に反応できなくなった時にムチの原理が発生します。筋肉の収縮による応力では
なく、伸びきった状態で、ふくらはぎと腱が連動して動く状況が発生するのです。
これに前後動作の切り替えによる”より戻し”現象が生起されるのです。細いひも
状のアキレス腱に”衝撃波”と同じ物理力が働くのです。

<アキレス腱断裂が起きるのは起きる理由がある>
生物として生まれて、一生涯において、死の瞬間まで歩き続けられるだけの持久
性と強度をもっているアキレス腱は、そう簡単に断裂する訳ではありません。
断裂に至るには理由が存在します。それは、慢性の蓄積された下腿(ふくらはぎ)
の筋肉疲労が背景にあります。アキレス腱に断裂を起こす場合、前兆として、
ふくらはぎの筋肉の重だるさや固さ、疲労感、痙攣をあげる方が多く見うけられます。

物事というものは、全くの無から有は生まれません。慢性の蓄積されたふくらはぎ
の筋肉疲労が、アキレス腱断裂の前兆として必ず存在しているのです。断裂の一つ
の機序としてあげた、慢性の筋肉の蓄積疲労が、急激な前後の動きに下腿(ふくら
はぎ)の筋肉が即座に反応できなくなる事で、本来収縮する筋肉が伸びた状態になっ
て、腱に引き延しの応力が加わる事で断裂は発生します。またもう一つの作用として、
ムチの作用も加味されて断裂は起こります。このように、背景には慢性の蓄積された
筋肉疲労が存在するということが重要なので覚えておいて下さい。

<何故、下腿に筋肉疲労が蓄積するのかーーー日本伝承医学的考察>
この問題に関しては、個人差はありますが、酷使すれば誰でも起こり得る問題に
なります。同じように筋肉を使用しても疲労が早くくる人とこない人があります。
遺伝的に受け継いだ体質も異なり、体の使い方は人それぞれになるからです。
また、運動で酷使しなくても、ふくらはぎが痙攣したり、重さや痛み、腫れが出る事
もあります。

日本伝承医学では、運動による怪我や障害を姿勢全体に起こる”ねじれ”と関連
させて独自の理論を構築しています。人体全体にねじれた姿勢が生起されると、
内部の血液や体液の循環が大きく変わります。水の流れているゴムホースにねじれ
が加わると、水の流れが抵抗を受けたり、遮断されたりする原理と同じです。二本
足の人体に置き換えれば、人体の片側に血液や体液の流れが減退するのです。
減退が起こった側の下肢全体に機能の低下が起きるのは必然です。
自身では気付かない体全体の歪みの影響が下腿に影響を及ぼすのです。これが
下腿の筋肉に疲労を蓄積させる根本的な要因となります。(詳細はHP、人体バナ
ナ理論、院長の日記のスポーツ障害特集を参照)

姿勢のねじれが右ねじれになれば、左足にアキレス腱断裂は起こりやすくなり、
左にねじれれば右足にアキレス腱断裂は起こりやすくなります。この体のねじれの原
因は右ねじれの場合は遺伝的な心肺機能の低下が背景にあり、左ねじれは、胆
嚢の機能低下が背景にあります。心臓や肺の機能が低下している人は、左アキレ
ス腱の断裂を起こしやすく、胆嚢の機能低下のある人は右足のアキレス腱断裂
を起こしやすくなるということです。時間差で両方起こす場合も多くあります。

鍼灸医学の経穴経絡の概念から言えば、ふくらはぎは膀胱の反応の出る場所に
あたります(膀胱経)。膀胱経と経絡相関するのが、心経と肺経と腎経になります。
鍼灸医学の経絡相関からみても、心臓と肺との関連があり、心肺の弱りはふくら
はぎの筋肉に固さと痛みや腫れを起こしやすくなります。腎臓の弱りは、胆汁の分
泌不足からくる赤血球の連鎖があり、ろ過再生装置の腎臓に負担をかける事から
腎臓の機能低下をもたらします。これが膀胱に及び、ふくらはぎの筋肉疲労につ
ながっていきます。このようにアキレス腱断裂を起こす場合は常にその部位だけで
発生するのではなく内臓とも深く関わっているのです。

<ふくらはぎの筋肉が”重だるい”という感覚がある時がアキレス腱断裂の前兆と
なり、筋肉の反応を遅らせる最大要因>
前兆を見極める事は難しい事ですが、私の経験から言える事は、アキレス腱断裂
を起こした人の多くが、数日前から、なんとなくふくらはぎの筋肉が”重だるい”
という表現をしています。痛みや運動障害ではないので単なる疲労であろうと思っ
たと証言しています。
実はこの筋肉が”重だるい”という症状が重要になります。重だるいという表現は、
ふくらはぎの筋肉の毛細血管の流れに停滞と詰まりがあり、毛細血管の流れの
詰まりから、毛細血管が熱を帯び、それを冷ます対応として体内の”水”を集め軽
い”むくみ”が存在する時に感じる感覚になります。
ふくらはぎの筋肉に起こっているこの毛細血管の詰まりと熱、むくみが筋肉の反
応を遅らせる最大要因になります。

<アキレス腱断裂だけではなく、重篤な病の前兆も、この重だるいという感覚が
重要な情報になる>
実は患者が訴えるこの重だるいという感覚表現は、重要な身体情報になります。
この重だるいという表現は、アキレス腱断裂という運動系の疾患だけではなく、
重篤な病(腫瘍やがん、血液疾患等)の方の多くが異口同音に発する言葉になり
ます。重篤な病に進行する可能性のある患者が共通的に発する訴えが「体がだる
くて、休んでも、いくら寝ても疲れがとれないのです」という表現になります。この中の
体が”だるい”が重要な情報をもたらしています。前述してありますように、全身の毛
細血管の流れの停滞と詰まり、それから起こる毛細血管の熱、これを冷ます対応
のむくみがこの感覚を生んでいます。これが全身的な体のだるさの原因になります。

<背景には全身の血液の循環、配分、質の乱れがあり、
局部にも同様に存在する>
だるさの要因は、赤血球の連鎖による毛細血管の停滞と詰まりと毛細血管の熱
を冷ますむくみにあります。その背景には、全身的な血液の質の低下と血液の循
環・配分が乱れている事を表しています。命の源となる全身の血液の循環・配分・
質が乱れるという事は何の病気にも怪我にも移行してしまうという状態を意味して
います。

これは局部の下腿部においても同様で、下腿の筋肉、アキレス腱、足関節の靭帯
の全てに血液の循環・配分・質の乱れが存在するという事です。このようにアキ
レス腱断裂を局所の問題としてではなく、全身的な関わりの中で捉える事が大事
です。

アキレス腱はそんな簡単に切れるものではありません。切れるには切れる理由が
存在しているのです。その証拠として片足に断裂を起こした人は、もう一方の足に
も断裂を起こすケースが多くあります。いくらトレーニングで鍛えても体の内部から
整えていかなければ防ぐ事はできないのです。

<アキレス腱断裂の予防は、前兆としての体やふくらはぎの重だるさとむくみに
気付く事にある>
アキレス腱断裂の前兆として、最も注意する事はこのふくらはぎの筋肉の”重だ
るさ”に気付く事です。また下腿のむくみも兆候として挙げられます。
意外にも筋肉の状態が激症の時に断裂は起きにくいのです。アキレス腱そのもの
の痛みや下腿の筋肉の痛み、筋肉の固さが要因ではないからです。痛みや固さ症状
がある場合の発生率は意外に低いのです。強い症状ではなく、ふくらはぎに軽くうず
く様なみやむくみ、重だるい感覚がある時が要注意です。これがアキレス腱断裂
の前兆の特徴になります。選手やトレーナーはこの事を認識しておく事が必要です。

<ふくらはぎの筋肉の重だるさ、軽い疼痛感、むくみは何を意味しているかーー
断裂は起こるべくして起きている>
ふくらはぎの重だるさ、疼痛感、むくみは全身及び局所の血液の質の低下を表し
ています。命の源となる血液の質が落ちるという事は、大変由々しき問題です。
血液が本来の働きをしないという事は組織を養えないという事です。これは筋肉
や腱組織に劣化をもたらします。さらに、血液の質の低下だけではなく、血液の
循環や配分も停滞すれば、組織は急激に劣化していきます。

血液の質の低下をもたらすのは、赤血球の連鎖と赤血球の形の変形によります。
これはどうして起こるかと言うと、血液の熱変性によって引き起こされます。血液が
熱を帯びる事で、粘性を増し赤血球同士がくっ付くのです。また赤血球が熱のため
に膨張したり、変形をきたすのです。連鎖した赤血球や変形した赤血球は本来の
血液の働きを失います。これが血液の質を低下させる最大の要因になります。

また赤血球の連鎖や変形は、毛細血管の流れに停滞と詰まりを生起させます。
毛細血管内の血液の流れに停滞と詰まりが起きると、これを流す対応として心臓
のポンプ力や血圧の上昇を余儀なくします。この持続が毛細血管壁の抵抗を生み、
毛細血管に熱を帯びさせるのです。組織に網の目状に分布する毛細血管が熱を
帯びる事は、炎症も起きやすく、これが軽い疼痛を引き起こす要因となるのです。
さらに、この毛細血管の熱を冷ます対応として、体内の水分を集めます、これが
組織にむくみを生起させるのです。このむくみが重だるさの原因になります。
以上の機序の中から、ふくらはぎの筋肉や腱に、組織を養う血液の循環・配分・
質の全てに乱れが生じてくるのです。これが急激に組織を劣化させ、さらに炎症を
生み、疼痛感、むくみを誘発させるのです。これが重だるさの理由になります。
アキレス腱断裂には、上記のような組織の機能低下が進行し、断裂を起こす要因
が蓄積される事で、切れるべくして切れているのです。

<血液の質の低下の元凶となる、血液の熱変性は何故起きるのか>
これは運動系の問題ではなく、内臓の胆嚢が関与しています。胆嚢から分泌され
る胆汁は極めて苦い物質で、血液の熱を冷まし一定の温度に保つ働きを担ってい
ます。この胆嚢という袋が腫れる事で、収縮が制限され胆汁の分泌が低下する事
が根本的な要因です。胆嚢という臓器が腫れて熱をもつのは、精神的なストレス
の持続と”やる気”旺盛な気質が関与しています。特に運動選手の場合は、最後ま
で諦めず物事を成就しようとする意欲が強く、自らにプレッシャーをかけ過ぎてしま
う傾向があります。これが胆嚢に熱をこもらせ、胆嚢の腫れを誘発しているのです。
以上のような機序の中から、胆汁の分泌不足が起こり、全身の血液に熱変性を生
み、血液の質の低下をもたらしています(詳細は、院長の日記のJリーガー中
村俊輔選手の胆嚢炎と肉離れの項参照)。

<アキレス腱断裂の再発を防ぎ、また予防のためにはどうしたらいいか>
アキレス腱断裂の根拠と機序及び兆候をこれまで述べてきました。根拠と機序や
兆候が明らかになれば、どう対処すべきかは自ずと見えています。局所だけの問
題ではなく、全身的な関連の中から、全体と局所の総合的な治療が必要なのです。
これを防ぐためには、単に筋肉を強化したりストレッチ等を行なうだけでは不十分
です。前述してあるように胆嚢の腫れをとり、胆汁の分泌を改善することで、血液
の熱を冷まし、赤血球の連鎖(ドロドロでベタベタな血液)を止めなくてはなりませ
ん。また姿勢のねじれを元に戻し、全身の血液の循環・配分・質の乱れを正す事
が不可欠です。特に血液の質を元に戻す事が命題です。さらに局所の治療とアイ
シング等も必要です。

<上記の治療を総合的に行なえる日本伝承医学の対処法>
日本伝承医学の治療法は、骨髄機能を発現させて、細胞新生と造血を活発にしま
す。これにより低下した生命力や免疫力を高めます。体のねじれの歪みをとる方法
として踵落としの技法(三指半操法)を用います。また内臓的には、肝臓心臓を主体に
技術が構築されています。これにより肝臓(胆嚢を含む)と心臓の機能が回復し、全身
の血液の循環・配分・質の乱れを整えていきます。特に胆嚢の腫れをとる大腿骨の
叩打法が著効を示し、胆汁の分泌を元に戻します。

さらに赤血球の連鎖をとる大腿骨膝上の叩打法を用いて、血液の質の低下を改
善していきます。局所的には、古代人の開発した アキレス腱の修復法とふくらはぎ
の重さをとる操法を使用します。アキレス腱そのものには、ストレッチングボードの
活用法とアイシング法を指導していきます。このような総合的なとり組みによりアキ
レス腱断裂の再発防止と予防及び治療を行なっています。(日本伝承医学の詳し
い治療法は、院長の日記を参照下さい)。